すべての障害者に障害年金を!障害年金の請求・審査請求・再審査請求を代行いたします。障害を負っている人、 難病を患っている人、年金を請求する人と同じ目線で考えます。平成17年開業以来、一貫して年金相談業務に従事。 NPO法人障害年金支援ネットワーク会員。 対応地区:神奈川・東京・千葉・埼玉・静岡・山梨・茨木。


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 社会保険労務士石川勝己事務所


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障害年金

≪障害年金を請求する前に―安易に考えずに専門家と相談を―≫

  障害年金の請求は一般の人が通常考えるほどに簡単なことではありません。

1.制度・仕組みが複雑です。
  初診日や障害認定日が障害年金認定の重要な要素になっていますが、いずれも例外取り扱いがたくさんあります。 請求方法も単一ではありませんし、額改定請求にもいろいろな制約があります。
  障害の程度を認定する基準も医学的見地に基づき定められていて、常識的な基準で障害程度を判断することはできません。
  制度・仕組みは厚生年金保険法・国民年金法や政令・省令、さらには通達・通知に明記されていますが、 これら規程類の種類・分量は多大であり、しかも変更も頻繁です。これら諸規程に通暁すること自体が極めて むつかしいことです。

2.日本年金機構年金事務所の限界
  障害年金請求の審査・決定は日本年金機構本部障害年金業務部(厚生年金の場合)・各都道府県の事務センター (基礎年金の場合)で行われます。各地の年金事務所は、その役割は「取次」であって、「裁定」(決定)の権限は 有していません。
  年金事務所の窓口担当者は、公務員に準ずる立場で書類が完備されているかについて点検はしてくれますが、 最小限の人数と経費で多件数の案件を処理することを第1義としています。また窓口担当者といっても、 障害年金の制度・仕組みに精通している人は決して多くはありません。
  請求者ひとりひとりの立場に立って、障害年金が受給できるようにするにはどうすればいいか、という見地での アドバイスを期待することはできない、という現実があります。

3.書類だけで審査されます
  障害年金の等級(1級〜3級、障害等級外等)の決定は日本年金機構本部障害年金業務部もしくは事務センターの 医師資格を有している障害認定審査医員によって行われます。
  判断材料は診断書等請求書類です。審査委員が、決定に先立ち請求者と面会・面談する、ということはありません。 請求書類だけに基づいて決定されます。診断書が、請求する人の症状を正しく反映していることが大変重要です。

4.障害年金に詳しくない医師もいる
  障害年金請求のための診断書は8種類ありますが、記載内容が細部に亘るものもあり、 診断書を書くことは医師にとって大きな負担になっています。また、障害年金用診断書の書き方について厚生労働省による 医師に対する研修・講習等は行われていません。障害年金の仕組みや診断書の書き方について十分な知識を備えていない 医師もいるのが現実です。
  したがって、常に適切な診断書を書いていただけるものと楽観するわけにはまいりません。

5.医師に日常の生活状況を伝える
  診断書に障害の症状を正しく表現してもらうためには、医師に日常の生活状況に現われた障害の症状を正しく伝える ことが必要です。たとえば毎日の生活の状況を「日常の生活状況についての申立書」と題する文書にまとめて医師に 提出するのがいいでしょう。
  医師の書いた診断書が症状を正しく表現していないのであれば、医師に加筆修正をお願いすることも必要になります。

6.提出した請求書類の訂正は困難
  診断書はもちろんのこと、その他の請求書類(「病歴・就労状況申立書」、「受診状況等証明書」、年金請求書」等) も含め、いったん書類を提出したらその内容を修正することは極めて困難です。修正するにはそれなりの根拠が必要です。 また、請求書類間の整合性が保たれていることも必要です。診断書については修正・加筆するには医師自身の記入した書類 に依らなければいけません。
  請求書類を提出するにあたっては十分な吟味が必要です。


  障害年金の請求については、以上のようなむつかしさがあります。素人考えで事をすすめますと、取り返しのつかない 過ちを犯すこともあり得ます。障害年金の請求には、障害年金に詳しい社会保険労務士等専門家と相談されることを お勧めいたします。





【請求にあたって】

障害年金――こんな誤解はありませんか  自信を持って請求を!
精神の障害は対象にならない? 働いていたら障害年金はもらえない?
そんなことはありません。すべての傷病が対象です。障害の部位と障病名の関連は こちらをご覧ください。 障害の程度により障害等級が定められています。障病のために他人の介助なしには日常生活を過ごすことができない(1級)、 日常生活に著しい制限がある(2級)、労働が著しい制限を受ける(3級)、等です。精神の障害にために障害年金を受給している人は たくさんおられます。 そんなことはありません。働き方にも、障害者枠での働き方、周りの人の配慮を受けながら働く、等々様々です。 働いているからダメ、ということはありません。人工透析を受けている人は原則として障害等級は2級とされて いますが、働いていても同じです。心臓のペースメーカーやICD,人工弁の装着、人工肛門や新膀胱の 増設等は原則3級ですが、働いているか否かは関係ありません。
障害年金受給に親が反対します 障害年金を受給したら病気が治らなくなる?
障害年金受給を、世間体が悪いとか、生活費ぐらいは自分が出すと言って反対する人がいます。 障害は、老齢・死亡と並んで公的年金の給付事由とされています。障害年金は、厚生年金・国民年金・共済年金等の 保険料を自分で払っている人(および20歳前に初診日のある人)に対し、万一障害になってしまったら最低限の給付 を支給する社会保険制度です。憲法25条(最低限の文化的生活)でも保障されている当然の権利です。 万一障害になったら遠慮することなく障害年金を請求しましょう。
精神科の医師の中には「障害年金を受給したら治ろうとする意欲がなくなってしまう」といって障害年金請求に 非協力的な人も見受けられます。障害年金を受給することによって、お金については何とか最低限の保証が得られます。 お金にくよくよする必要もなくなって療養に専念して、無事回復に至った例がたくさんあります。 障害年金の趣旨はそういうことにあります。障害年金受給が、治ることの妨げになる、というのは一部の医師の誤解・偏見です。 障害がよくなって生活等に支障がなくなれば障害等級は引き下げられます。


「着手金なし」に惑わされない
障害年金の請求代行の手数料はどれくらいでしょうか。
一口に請求代行といっても、難しさは千差万別。しかもそのむつかしさが事前に予想される場合もありますが、 事前の予想に反して、いざ着手したら想定外の困難に直面した、という例も多い。
永年の経験が積み重なって、今日では着手料が2,3万円(ほかに消費税)、成功報酬が2,3か月(ほかに消費税) というところに落ち着いてきたようです。
ただし、時に「着手金なし」を標榜している社労士もいるようです。先日の相談会にお見えになったお客様もそのケースでした。 「着手金なし」で、一見他の社労士よりも安い、と思い込んでしまって業務を委託したが、病院や年金事務所に 調査に行った、請求者と打ち合わせを行った等々の業務について、その交通費と日当の請求書が送られてきました。 しかもその日当の額が結構高い。結局、着手料3万円よりも高くついてしまったというわけです。
うまい話には裏がある。「着手金なし」もその例外ではありません。「着手金なし」ならば成功報酬はどうなのか、 日当・交通費はどうなのか、というところまで確認することが求められます。


障害年金のむつかしいところはここです

障害年金の請求は大変わかりにくく、一般の方が一人で請求することはかなりむつかしいのが 実情です。そのむつかしさは具体的に度尾のようなところに原因があるのでしょうか。

1.「初診日」が重要な役割を果たしている
 @初診日とは、その障害の原因となった傷病について初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
具体的にいつの日が初診日であるかということは、医師の診断書によって判定されます。障害年金の請求者が決めるものではありません。

 A「初診日」に加入していた年金制度の障害年金の受給を請求することができます。
初診日に国民年金の第1号被保険者であって、厚生年金の被保険者ではない場合は障害基礎年金の請求はできますが、 障害厚生年金の対象にはなりません。


2.保険料納付要件がある
初診日の前日において、次のいずれかを満たしていることが必要です。
 @初診日の属する月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について保険
  料が納付または免除されていること
 A初診日の属する月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと

 初診日の前日において、ということの意味は、初診日以降に過去の未納期間について保険料 を追納しても保険料納付要件の判定には反映されない、ということです。


3.障害の認定基準が一般の人にはわかりにくい
障害等級は厚生年金が1級から3級までの3ランク、国民年金が1級、2級の2ランク設けられています。
その認定の基準は障害の部位ごとに定められており、しかも単純に数量化して判定する わけではないので、一般の人にはきわめてわかりづらい。
しかも障害認定の現場では、障害が重複している場合、既往の障害に新しい障害が加わる 場合、障害の状態の一 部を差し引いて認定する場合等もあり、ますますわかりづらくなって います。

(補足説明)
『1-A「初診日」に加入していた年金制度の障害年金の受給を請求することができます』と 『2.保険料納付要件がある』について具体的に説明します。
Aさん、Bさん、Cさんは会社の同期生で22年4月に正社員として入社しました。学生 時代は国民年金の保険料は納めておらず、学生納付特例の申請もしていませんでした。
1年後、Aさんは3月末で会社を辞め、23年4月1日付で別の会社に転職しました。
Bさんも会社を辞め、家業を継ぎ、23年4月から国民年金の第1号被保険者になり、 保険料も払うこととしました。
Cさんも23年3月末付で会社を辞め、大学院への入学を 目指して勉強することにしました。国民年金の保険料は払わずに放置しておきました。
それからさらに1年後、平成24年の4月に3人で登山に出かけました。しかし3人 とも山で遭難して大けがをして病院に担ぎ込まれました。手術の結果2級相当の障害が 残ったとします。3人の障害年金はどのような取り扱いになるのでしょうか。

@病院に担ぎ込まれたその日が初診日になります。 Aさんは厚生年金、Bさん、Cさんは国民年金の被保険者でした.

A保険料納付要件
Aさんは24年4月において、厚生年金の被保険者でした。23年3月から24年2月 (初診日の前々月)までの1年間に保険料未納の月はありませんので、障害厚生年金 2級と障害基礎年金2級の年金が支給されます。
22年4月(A社)――23年4月(B社)――(初診日)

Bさんは24年4月において、国民年金の第1号被保険者でした。23年3月から 24年2月までの1年間に保険料未納の月はありませんので、障害基礎年金2級の 年金が支給されます。
22年4月(A社)――23年4月(国民年金)――(初診日)

Cさんは24年4月において、国民年金の第1号被保険者でした。しかし23年3月 から24年2月までの1年間において、23年4月から24年2月までの11か月間 が保険料未納となっています。20歳から24年2月までの全被保険者期間について も、保険料を納付した月は23年4月から24年3月までの12か月間ですから, 全被保険者期間の3分の2以上という要件を満たしておりません。したがってCさんは 障害年金を受給することはできません。
22年4月(A社)――23年4月(国民年金、保険料未納)――(初診日)


次のような場合には障害年金についての専門的知識を備えた社会保険労務士に相談 することをお勧めいたします。
1.障害年金を請求する時
2.いったん障害年金を支給したところ、不支給の決定がおり、その決定に納得できないとき
このような場合には、
 ・請求のやり直し
 ・社会保険審査官に対する審査請求
等の対応が考えられます。
       

【審査請求・再審査請求】

≪審査請求と再審査請求≫

障害年金の請求に対する処分(具体的には障害等級や不支給等の決定のこと。原処分といいます)について不服がある場合には 「審査請求」をすることができます。また審査請求に対する社会保険審査官の決定に対して不服がある場合には 「再審査請求」をすることができます。

審査請求と再審査請求を対比させると下表のとおりです。

審査請求は厚生労働省の職員が一人で審査します。審査官も保険者(厚生労働省)の職員の一員ですから、 保険者の下した処分を覆すのは容易ではありません。どうしても保険者意見をなぞるような決定書になるのは無理からぬ ところです。

再審査請求は学識経験者の委員の3名がそれぞれの案件を担当します。必ず1回の公開審理が行われます。 公開審理は審査会委員3名のほか請求人、保険者代理人、参与が一堂に会し審理を行います。

公開審理に先立ちその1か月以上も前に審理日の通知があります。同時に審理資料が送られてきます。 審理資料は、請求人が提出した請求書資料に加えて、審査請求に対する保険者意見も掲載されています。

公開審理の内容は次のとおりです。
 1.審査長による出席者についての説明
 2.再審査請求の趣旨および理由の確認
 3.保険者意見の確認
 4.社会保険審査会委員から保険者・請求人への質問
 5.参与からの質問・意見
 6.請求人・利害関係人または代理人の意見陳述

請求人は強調したいこと、追加したいことに加え、保険者意見書に対し反論を述べることもできます。ただし保険者に対し 質問することはできません。(注)
    (注)行政不服審査法の改正に伴い、請求人は処分庁に対し質問することもできる
       ようになります。施行日は未定ですが、遅くとも平成28年6月までに施行
       されます。

社会保険審査会の合議そのものは非公開で行われます。

原処分に対し不服申し立てをするからには、審査請求で求める通りの決定が出ないことも十分ありうるものと覚悟して、 再審査請求にまで進むという前提で取り組むことが必要と思われます。


  審査請求と再審査請求

審査請求(第1審) 再審査請求(第2審)
審査機関 社会保険審査官
(厚生労働省の職員)
(厚生労働大臣が任命)
           
           
社会保険審査会
(委員長1名 委員5名)
(学識経験者)
(両議院の同意を得て、厚生
 労働大臣が任命)
設置機関 地方厚生局 厚生労働省)
審査方法 完全独任制
(1名で担当)
       
ほぼ書面審査
      
       
       
       
合議制
(1事案ごとに審査長・医師・法令担当の3名で担当)
・1回限り公開審理あり
・ 請求人は口頭での意見陳
 述が可能
・ 受給権者の利益を代表す
 る者(参与)も参加
請求できる者 本人および代理人 本人および代理人
審査結果文書の名称 決定書 裁決書
請求期限 処分があつたことを知つた日の翌日から起算して六十日以内(注) 審査官の決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して六十日以内(注)
 (注)行政不服審査法の改正に伴い、「60日以内」は「3か月以内」に変更されます。
    施行日は未定ですが遅くとも平成28年6月までに施行されます。


≪認定内容(障害年金認定調書)の開示を請求できる≫

障害年金の請求に対し不支給の決定がなされた場合、厚生労働大臣名の不支給決定通知書が送られてきます。 その通知書には支給しない理由も書かれていますがその内容は「障害請求日(平成〇〇年〇月〇日)において障害の状態は 国民年金法施行令別表(障害年金1、2級の障害の程度)に定める程度に該当しませんでした」というようにきわめて 一般的・定型的なものにすぎません。認定医がなぜこのような決定をしたかを具体的に把握することができれば、 審査請求をすることができるか否か、どういう点を主張すればいいか、ということを判断するうえでの参考材料となります。

認定医は障害の程度等を決定する際に、障害基礎年金の場合は「障害状態認定調書」を、障害給付(厚生年金)の場合は 「障害状態認定表」を作成していますが、障害年金請求者及びその法定代理人はこれらの書類の開示を請求することができます。

この書面を見れば、どういう理由で認定がなされたか、併合認定や総合認定、差し引き認定等がなされた否か、どのように なされたかもわかります。

この「障害状態認定調書」「障害状態認定表〕は行政機関が保有する個人情報に該当しますので社会保険労務士が開示請求を 代理することはできません。本人または法定代理人のみ開示請求が可能です。

郵送で請求する場合は、
   ・厚生労働省所定の
「保有個人情報開示請求書」
   ・本人確認書類写し(法定代理人確認書類写し)
   ・住民票
を厚生労働省大臣官房総務課情報公開文書室に送付して請求します。



≪「保険者意見書」と再審査請求≫

障害年金の請求をして裁定が下される際に保険者サイドでは「障害状態認定表」(厚生年金の場合)もしくは「障害状態認定調書」 (基礎年金の場合)が作成されます。これらは請求しなければ開示されませんが、個人情報開示請求をすれば交付され、 審査請求をするときの手がかりとすることができます。

審査請求をしますと、審査官は「保険者意見書」を取り寄せて審査の参考にします。この意見書は審査請求に対する 意見書ですから、これを読めば審査請求に対し保険者がどういう見解を持っているかを知ることができ、再審査請求をするときの 有力な手掛かりとなります。審査請求の決定書には保険者意見書そのものは掲載されていません。個人情報開示請求をすれば 交付してもらえます。

保険者意見書は再審査請求の審理資料に収載されており、審理資料は公開審理の約1カ月前に送付されますが、的確な 反論材料をそろえるためにはもっと早く保険者意見書を入手したほうがいいでしょう。手数料も300円ですので、 個人情報開示制度を活用して早めに手に入れたほうがいいでしょう。


【精神障害と認定基準】

≪精神の障害(高次脳機能障害)について
         障害認定基準と診断書様式が改正されました≫

平成25年6月1日付で精神の障害(高次脳機能障害)に関する障害認定基準並びに診断書の 様式が改正されました。その内容は次のとおりです。

(1)障害認定基準
器質性精神障害に含まれる高次脳機能障害について、疾患の特性や主な症状が明記され、 障害認定の対象であることが明記されました。
また、高次脳機能障害により失語障害が生じる場合は、失語障害を「言語機能の障害」の 認定要領により認定し、精神の障害と併合認定するよう整理されました。

(2)診断書の様式
障害の状態欄(現在の病状又は状態像)が整理され、知能障害等の項目の中に高次脳機能 障害の主な病状等を確認するための項目が設けられました。

障害認定基準、診断書の様式等の詳しいことは
こちら をご覧ください。




≪うつ病で障害基礎年金2級の認定を得ました≫

 初診日は高校時代にある方です。病院のカルテはありませんでしたが、受診記録(何時と 何時に何科に通院したか)がコンピュータに保存されているのではないか、再三にわたって 確認をお願いしましたところ、それが保存されていることが判明し、それをもとに受診状況 証明書を書いていただくことができました。
 診断書には病状を正しく記載していただくことが必要です。そのために、日常生活のあり のままを記載した報告書を主治医の先生に提出して、診断書作成の参考にしていただきました。
 また請求にあたっては本人の病歴状況申立書を補足する趣旨で、母親名で日常生活について の申立書を作成して添付資料として提出しました。
 請求書を提出して2ヶ月ほどで決定を頂くことができました。



精神の障害用の診断書がダウンロードできるようになりました

障害年金の請求書に添付する診断書のうち、次の2つが日本年金機構のHP上にアップされ ました。またこれを印刷して請求の際に使用することも可能になりました。
 
・「精神の障害用」
  ・「血液・造血器・その他の障害用」
診断書や認定基準をよく読みますと、障害年金認定に当たってはどのような点が重視されて 読み取ることができます。

アクセス方法は次の通りです。

日本年金機構のHP
  ⇒申請・届出様式(手続き・委任状)
  ⇒3.年金受給に関する届け出・手続き/共通項目(老齢年金・遺族年金・障害年金)
  ⇒10.障害年金の請求書などに添付する診断書



精神の障害でも障害年金は受給できる―――認定の基準等

精神の病では障害年金は受給できないと思いこんでいる方が多いのではないでしょうか。

精神の病で、所定の障害状態に該当し、かつ納付要件等を満たしていれば、障害年金の受給の 対象になります。
精神の障害の区分、認定要領等は「障害認定基準 第8節精神の障害」に細かく書かれており ますが、その内容は次の通りです。

認定基準

精神の障害の程度は、原因、諸症状、治療及び病状の経過、具体的な日常生活状況等により
総合的に認定する。

・日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
                     ―――1級

・日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
                     ―――2級

・労働が著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加え ることを必要とする程度の障害を残すもの、及び労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする 程度の障害を有するもの
                     ―――3級

・労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
                     ―――障害手当金

精神の障害は、多種であり、かつ、その症状は同一原因であっても多様である。
したがって、認定に当たっては具体的な日常生活状況等の生活上の困難を判断するとともに その原因及び経過を考慮する。

認定の区分

認定に当たっては精神の障害を次の通り区分する。
・統合失調症、統合失調型障害及び妄想性障害
・気分(感情)障害(そううつ病)
・症状性を含む器質性精神障害
・てんかん
・知的障
・発達障害

A. 統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害
  並びに気分(感情)障害の認定要領

1.障害の程度と状態(一部例示)
1級
@統合失調症によるものにあっては、高度の残遺状態または高度の病状があるため高度の人格 変化、思考障害、その他もう想・幻覚等の異常体験が著明なため、常時の介護が必要なもの
Aそううつ病によるものにあっては、高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の 病相期があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の介護が 必要なもの

2級
@統合失調症によるものにあっては、残遺状態または病状があるため人格変化、思考障害 その他もう想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの
Aそううつ病によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、 かつ、これが持続したり又はひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を 受けるもの

3級
@統合失調症によるものにあっては、残遺状態又は病状があり、人格変化の程度は著しく ないが、思考障害、その他もう想・幻覚等の異常体験があり、労働が制限を受けるもの
Aそううつ病によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、 その病状は著しくないが、これが持続したり又は繰り返し、労働が制限を受けるもの


2. 認定に当たっては次の点を考慮の上慎重に行う。

@統合失調症は予後不良の場合もあり、法に定める 障害の状態に該当すると認められるものが多い。
しかし、羅病後数年ないし十数年の経過中に症 状の好転を見ることもあり、また、その反面、 急激に増悪し、その状態を持続するものもある。
したがって認定を行うものに対しては、発病時からの 療養及び症状の経過を十分考慮する。

Aそううつ病は、本来、症状の著明な時期と症状の消 失する時期を繰り返すものである。したがって、現症のみによって認定することは不十分であり、 症状の経過及びそれによる日常生活活動等の状態を十分考慮する。

3. 日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能、特に、知情意面 の障害も考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。
また、現に仕事に従事している者については、その療養状況を考慮し、その仕事の種類、 内容、従事している期間、就労状況及びそれらによる影響も参考とする。

4. 人格障害は原則として認定の参考にならない。

B. 症状性を含む器質性精神障害の認定要領

1. 症状性を含む器質性精神障害とは、先天異常、頭部外傷、変性疾患、新生物、中枢神経 等の器質障害を原因として生じる精神障害に、膠原病や内分泌疾患を含む全身疾患による中枢 神経障害等を原因として生じる症状性の精神障害を含むものである。

 アルコール、薬物等の精神作用物質の使用による精神及び行動の障害(以下「精神作用 物質使用による精神障害」という。)についてもこの項に含める。

2.障害の程度と状態(一部例示)

1級
高度の認知症、高度の人格変化、その他の高度の精神神経症状が著明なため、常時の介護が 必要なもの

2級
認知症、人格変化、その他の精神神経症状が著明なため、日常生活が著しい制限を受けるもの

3級
@認知症人格変化は著しくないが、その他の精神神経症状があり、労働が制限を受けるもの
A認知症のため、労働が著しい制限を受けるもの

障害手当金
認知症のため、労働が制限を受けるもの

3. 脳の器質障害については、精神障害と神経障害を区分して考えることは、その多岐に わたる臨床症状から不能であり、原則としてそれらの諸症状を総合して、全体像から総合的に 判断して認定する。

4. 精神作用物質使用による精神障害
  ア アルコール、薬物等の精神作用物質の使用により生じる精神障害について認定する ものであって、精神病性障害を示さない急性中毒及び明らかな身体依存の見られないものは、 認定の対象とならない。
  イ 精神作用物質使用による精神障害は、その原因に留意し、発病時からの療養及び症状 の経過を十分考慮する。

5. 日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能、特に、知情意面の 障害も考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。また、現に仕事に従事 している者については、その療養状況を考慮し、その仕事の種類、内容、従事している期間、 就労状況及びそれらによる影響も参考とする。

C. てんかんの認定要領

1. てんかん発作は、部分発作、全般発作、未分類 てんかん発作などに分類されるが、具体的に出現する 臨床症状は多彩である。また、発作頻度に関しても薬 物療法によって完全に消失するものから、難治性てん かんと呼ばれる発作の抑制できないものまで様々である。
 さらに、てんかん発作は、その重症度や発作頻度以 外に、発作間欠期においても、それに起因する様々な 程度の精神神経症状や認知障害などが稀ならず出現 することに留意する必要がある。

2.障害の程度と状態(一部例示)
1級
十分な治療にかかわらず、てんかん性発作のA又はBが月に1回以上ありかつ常時の介護が必要 なもの

2級
十分な治療にかかわらず、てんかん性発作のA又はBが年に2回以上、もしくは、C又はDが月に 1回以上あり、かつ、日常生活が著しい制限を受けるもの

3級
十分な治療にかかわらず、てんかん性発作のA又はBが年に2回未満、もしくは、C又はDが月に 1回未満あり、かつ、労働が制限を受けるもの


  (注1)発作のタイプは以下の通り
     A:意識障害を呈し、状況にそぐわない行為を示す発作
     B:意識障害の有無を問わず、転倒する発作
     C:意識を失い、行為が途絶するが、倒れない発作
     D:意識障害はないが、随意運動が失われる発作
  (注2)てんかんは、発作と精神神経症状及び認知障害が相まって出現することに留
      意が必要。また精神神経症状及び認知障害については、前記「症状性を含む
      器質性精神障害」に準じて認定すること。

3.てんかんの認定に当たっては、その発作の重症度(意識障害の有無、生命の危険性や 社会生活での危険性の有無など)や発作頻度に加え、発作間欠期の精神神経症状や認知障害の 結果、日常生活動作がどの程度損なわれ、そのためにどのような社会的不利益を被っているの かという、社会的活動能力の損減を重視した観点から認定する。
 様々なタイプのてんかん発作が出現し、発作間欠期に精神神経症状や認知障害を有する場合 には、治療及び病状の経過、日常生活状況等によっては、さらに上位等級に認定する。

4. てんかん発作については、抗てんかん薬の服用や、外科的治療によって抑制される場合 にあっては、原則として認定の対象にならない。


C. 知的障害の認定要領

1. 知的障害とは、知的機能の障害が発達期(おおむね 18歳まで)にあらわれ、日常生活に持続的な支障が生じて いるため、何らかの特別な援助を必要とする状態にあるも のをいう。

2. 障害の程度と状態(一部例示)
1級
知的障害があり、食事や身のまわりのことを行うのに全面 的な援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が 不可能か著しく困難であるため、日常生活が困難で常時 援助を必要とするもの

2級
知的障害があり、食事や身のまわりのことなどの基本的な行為を行うのに援助が必要であって かつ、会話による意思の疎通が簡単なものに限られるため、日常生活にあたって援助が必要な もの

3級
知的障害があり、労働が著しい制限を受けるもの

3. 知的障害の認定に当たっては、知能指数のみに着眼することなく、日常生活のさまざま な場面における援助の必要度を勘案して総合的に判断する。
 また、知的障害とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合(加重) 認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する。

4. 日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮のうえ、社会的 な適応性の程度によって判断するよう努める。

5. 就労支援施設や小規模作業所などに参加するものに限らず、雇用契約により一般就労を している者であっても、援助や配慮のもとで労働に従事している。
 したがって労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉え ず、現に労働に従事している者については、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、 内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分 確認したうえで日常生活能力を判断すること。


C. 発達障害の認定要領

1. 発達障害とは、自閉症、アスペルガ―症候群 その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動 性障害その他これに類する脳機能の障害であって その症状が通常低年齢において発現するものをいう。

2. 発達障害については、たとえ知能指数が高く ても社会行動やコミュニケーション能力の障害に より対人関係や意思疎通を円滑に行うことができ ないために日常生活に著しい制限を受けることに 着目して認定を行う。
 また、発達障害とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合(加重) 認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する。

3. 発達障害は、通常低年齢で発症する疾患であるが、知的障害を伴わない者が発達障害の 症状により、初めて受診した日が20歳以降であった場合は、当該受診日を初診日とする。

4. 障害の程度と状態(一部例示)
1級
発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が欠如しており、かつ、著しく不適応な 行動がみられるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの

2級
発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が乏しく、かつ、不適応な行動がみられる ため、日常生活への適応にあたって援助が必要なもの

3級
発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が不十分で、かつ、社会行動に問題が みられるため、労働が著しい制限を受けるもの

5. 日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮のうえ、社会的 な適応性の程度によって判断するよう努める。

6. 就労支援施設や小規模作業所などに参加するものに限らず、雇用契約により一般就労を している者であっても、援助や配慮のもとで労働に従事している。したがって労働に従事して いることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、現に労働に従事している者 については、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受け ている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を 判断すること。



高次脳機能障害

・脳が損傷されることによって生ずる、脳の高次の機能の障害です.
 脳に「高次脳」という部位があるというわけではありません。
・脳が損傷される原因としては
   脳卒中(脳出血、くも膜下出血、脳梗塞等)
   脳外傷(頭をぶつける――交通事故)、転倒、スポーツ事故等)脳炎、脳症など
・どんな症状が起こるか
   注意障害(注意力の全般的な低下)
   記憶障害(覚える力、思い出す力の劣化)
   遂行機能障害(手順や段取りを立てて、物事を効率的に遂行することができなくな
   る)
   人格・情動障害(喜怒哀楽の表現がうまくいかない、意欲が減退する等より状況
   に適した行動がとれなくなる)
   見当識障害(今どこにいるか、何時かなどが分からなくなる)
・その他
  身体の障害は徐々に軽減したり、治ったりしますが、その場合でも脳の障害だけは 残って しまうことがあります。その障害は外からでは分からず、また本人の自覚症状も薄いので発見 はなかなか困難です。損傷が軽度の場合には、MRIでも発見が 難しいとも言われており、 かわってポジトロン断層法が早期発見手段として使わ れています。
  また、訓練によって脳の機能を回復に導くための『認知リハビリテーション』(脳のリハ ビリ)も開発されつつあります。


【個別傷病と認定基準】

≪慢性疲労症候群患者、3割が寝たきり――日経新聞記事≫

日本経済新聞平成27年5月18日朝刊「慢性疲労症候群の患者、3割が寝たきり―厚労省調査」という記事が 掲載されました。

慢性疲労症候群は日常生活が困難になるほどの疲労感、微熱、頭痛、筋肉痛、睡眠障害等が長期にわたって続く症状ですが、 詳しい発症原因はわかっておらず、明確な治療法も確立していません。客観的な診断基準も確立していないため、
難病法における「指定難病」にもされていません。

厚生労働省は平成26年度に慢性疲労症候群患者の実態を把握するために「慢性疲労症候群患者の日常生活困難度調査」を行い、 先般その中間報告会が行われました。その時の報告内容の一部が記事になったものです。調査報告書自体はまだ正式決定を みていません。

この記事の要点は次のとおりです。

・日常生活については、「身の回りのことができず、常に介助が必要で終日寝たきり」もしくは「身の回りのある程度のことは できるが、しばしば介助が必要で日中の50%以上が寝たきり」と答えた人は30%

・仕事をしていない人は71%

・半年以上継続している症状は
 「肉体的精神的疲労」が88%
 「疲労回復しない睡眠障害」が88%
 「体温調節障害」が79%
 「広範な筋肉痛などの痛み」が78%

・身体障害者手帳を持っている人14%

・障害年金を受給している人34%


慢性疲労症候群で障害年金を請求する際は通常は「血液・造血器・その他の障害用(様式第120号の7)」の診断書を 使います。また診断書には、旧厚生省研究班の重症度分類PS(パフォーマンス・ステータス)のいずれに該当しているかを 記載していただくことになっています。PS(パフォーマンス・ステータス)はランク0(倦怠感がなく平常の社会生活ができ、 制限を受けることなく行動できる。)からランク9(身のまわりのこともできず、常に介助がいり、終日就床を 必要としている。)の10ランクに分かれています。



≪関節リウマチによる肢体の障害、再審査請求で2級の認定≫

関節リウマチで肢体の障害を来している方の障害基礎年金請求の事例です。裁定請求の結果障害の状態が2級に該当しないと いう理由で不支給となり、審査請求の結果も同じ決定でした。再審査請求の結果、障害基礎年金2級の認定が得られました。 この事例を紹介します。

[肢体の障害 第4 肢体の機能の障害]
障害認定基準の上では肢体の障害も多岐にわたって定められています。大まかには第1上肢の障害、第2下肢の障害、 第3体幹・脊柱の機能の障害、第4肢体の機能の障害と区分されています。事例の方の場合は障害が両上肢及び両下肢に わたっていましたが、このような場合は、第4肢体の機能の障害として認定されます。認定要領としては 「関節可動域、筋力、巧緻性、速さ、耐久性を考慮し、日常生活における動作の状態から身体機能を総合的に認定する。」 とされています。

[日常生活における動作―補助具を使用しない前提で]
「日常生活における動作」については手指の機能(たとえばつまむ、握る等)、上肢の機能(たとえばさじで食事をする)、 下肢の機能(たとえば片足で立つ)それぞれについて具体的に明記されていますが重要なことは、その判定が補助具を 使わない状態で判定するとされていることです。事例の方の場合、診断書は補助具(下肢補装具と杖)を使わない状態での 記入と補助具を使った状態での記入が混在していて症状の記入としても矛盾を来していました。

[審査請求―医師の申立て書を添付]
私は審査請求からお手伝いをさせて頂きました。審査請求にあたっては診断書の混乱を修正する趣旨で医師に申立書を作成して いただきそれを添付して提出しました。審査請求に対する決定においては残念ながら医師の申立書は考慮されませんでした。 したがって決定の内容は「棄却」でした。

[再審査請求で申立書が認められる]
再審査請求においても、審査請求時の資料を添付して、補助具を使わない状況では屋外では独歩困難であることを強調しました。 その結果、公開審理日の5日前に保険者を代表する厚生労働省年金局事業管理課から電話があり、遡及して原処分 (障害基礎年金不支給)を取り消すので再審査請求自体を取り下げてほしいとの連絡がありました。 医師による申立書が評価されて、請求時に遡って障害基礎年金2級が確定しました。


≪肝疾患の障害認定基準が改定されます(平成26年6月1日から)≫

  肝疾患の障害認定基準が改定されることになりました。
  平成26年6月1日以降に障害の程度を審査する場合には改正後の認定基準に基づいて審査することになります。

  改定内容は次のとおりです。

1.重症度を判断する検査項目と、それぞれの検査項目の異常値(中程度の異常、高度異常)が 改定されました。

2.各等級の障害の状態の例示の中に、検査項目および臨床所見の異常の数が明記されました。

3.アルコール性肝硬変の取扱が明記されました。
   (継続して必要な治療を行っていること、及び検査日より前に180日以上アルコールを摂取して いないことについて確認のできたものに限り認定を行う。)

4.認定の対象になる障害についての表記が一部改められて次のようになりました。
  ・慢性かつびまん性の肝疾患の結果生じた肝硬変症
  ・肝硬変症に付随する病態(食道・異などの静脈瘤、特発性細菌性腹膜炎、肝癌を含む)

5.慢性肝炎についての表記が改められて次のようになりました。
  原則として認定の対象としないが障害認定基準の(6)に掲げる障害の状態に相当するものは 認定の対象とする。

以上いずれも
厚生労働省発行のおしらせチラシ をご覧ください。

なお、同時に診断書(様式第120号の6−(2))における肝疾患の臨床所見が次のように改訂されました。

1.臨床所見
      (改定)              (改定前)
(1)自覚症状
   全身倦怠感  (無・有・著)      悪   心    (無・有・著)
   発   熱  (無・有・著)      食欲不振     (無・有・著)
   食欲不振   (無・有・著)      かゆみ      (無・有・著)
   悪心・嘔吐  (無・有・著)      全身倦怠     (無・有・著)
   皮膚そう痒感 (無・有・著)      発   熱    (無・有・著)
                       黒色便      (無・有・著)
   有痛性筋痙攣 (無・有・著)
   吐血・下血  (無・有・著)
  (2)他覚所見
           肝萎縮    (無・有・著)      黄疸(無・有・著)
   脾腫大    (無・有・著)      浮腫(無・有・著)
   浮腫     (無・有・著)      腹壁静脈拡張(無・有・著)
   腹水     (無・有・有(難治性)) 肝萎縮(無・有・著)
   黄疸     (無・有・著)      脾腫大(無・有・著)
   腹壁静脈怒張 (無・有・著)      腹水(無・有・著)
                       意識障害(無・有・著)
   肝性脳症   (無・有(   度))   肝性脳症(無・有( 度))
   出血傾向   (無・有・著)      出血傾向(無・有・著)



≪どの診断書を使えばいいのかーー診断書様式と傷病名の組み合わせ例≫

 障害年金の請求の際に用いる診断書は所定の様式が定められていて、しかも診断書の種類は 次のとおり8種類あります。障害の症状に則して最も適切な診断書を用いることが必要です。 8種類の所定の診断書以外の診断書で請求しても受け付けてもらえません。

(1)眼の障害用(様式第120号の1)
(2)聴覚、鼻腔機能、平衡機能、そしゃく・嚥下機能、言語機能の障害用(様式120号
   の2)
(3)肢体の障害用(様式120号の3)
(4)精神の障害用(様式120号の4)
(5)呼吸器疾患の障害用(様式120号の5)
(6)循環器疾患の障害用(様式120号の6―@)
(7)腎疾患・肝疾患・糖尿病の障害用(様式120号の6―A)
(8)血液。造血器・その他の障害用(様式120号の7)

 診断書様式と傷病名の組み合わせ例は下表のとおりです。ただし厳密に言えば傷病名よりも 障害がどの部位に現れているかが重要です。1つの傷病でもその障害の現れる部位・状態は多岐 にわたります。請求する人の障害の状態を一番的確に記載できる様式の診断書を使うことが必要 です。また場合によっては2種類以上の診断書を提出したほうがいいケースもあります。
 たとえば脳血管障害(脳出血、脳血栓、脳梗塞等)の場合で、障害の現れている部位が、肢 体不自由(手足の障害)であれば「肢体の障害用」(様式第120号の3)の診断書を使用しますが、 障害が器質性精神障害として現れているのであれば「精神の障害用」(様式第120号の4)の診断 書を使用します。障害の状態が双方に現われているのであれば2種類の診断書を提出します。

診断書様式と傷病名の組み合わせ例 (診断書の種類)(障害の部位)  (主な傷病)
 第120号の1  (眼)      白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、癒着性
                 角膜白斑、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、糖
                 尿病性網膜症
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 第120号の2  (聴覚)     メニエール病、感音性難聴、突発性難聴、頭部外
                 傷又は音響障害による内耳障害、薬物中毒による
                 内耳障害
         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
        (鼻腔機能)   外傷性鼻科疾患
         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
        (そしゃく・嚥下機能・言語機能) 喉頭摘出術後遺症、上下顎欠損
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 第120号の3  (肢体)     上肢又は下肢の離断又は切断障害、上肢又は下肢
                 の外傷性運動障害、脳卒中、脳軟化症、重症筋無
                 力症、関節リウマチ、ビュルガー症、脊髄損傷、
                 進行性筋ジストロフィー、線維筋痛症
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 第120号の4  (精神)     老年および初老期認知症、その他の老年性精神
                 病、脳動脈硬化症に伴う精神病、アルコール精神
                 病、頭蓋内感染に伴う精神病、統合失調症、
                 双極性障害(躁うつ病)、てんかん性精神病、
                 その他詳細不明の精神病
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 第120号の5  (呼吸器疾患)  肺結核、じん肺、気管支喘息、慢性気管支炎、膿
                 胸、肺線維症
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 第120号の   (心疾患)    慢性心包炎、リウマチ性心包炎、慢性虚血性心疾
 6−(1)            患、冠状動脈硬化症、狭心症、僧帽弁閉鎖不全症、
                 大動脈弁狭窄症、心筋梗塞
         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
        (高血圧)    悪性高血圧、高血圧性心疾患、高血圧性腎疾患
                 (ただし脳溢血による運動障害は除く)
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 第120号の   (腎疾患)    慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、
 6−(2)            慢性腎不全
         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
        (肝疾患)    肝硬変、多発性肝腫瘍、肝癌
         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
        (糖尿病)    糖尿病、糖尿病性と明示されたすべての合併症
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 第120号の7  (その他)    悪性新生物など及びその他の疾患(化学物質過敏
                 症、人工肛門・新膀胱、慢性疲労症候群、HIV等)



≪障害年金に該当(あるいは3級から2級に改定)の可能性も
                   ー視野障害の認定基準改正≫

 去る6月12日付の「眼の障害に関する障害認定基準並びに診断書の様式が改正されました」でも お知らせしましたが、平成25年6月から、視野障害の2級の認定基準が変わりました。

【視野障害の2級の具体的な認定基準】

従来    両眼の視野が5度以内1/2指標による)

改正  (1)両眼の視野が5度以内1/2指標による)
    (2)次のいずれにも該当する場合
      @両眼の視野が10度以内(1/4指標による)
      A中心10度以内の8方向の残存視野のそれぞれの角度の合計が56度以下
                             (1/2指標による)

 このように、障害等級2級の認定基準が拡大されました。この結果次のような可能性が生ま れました。

 今まで障害年金に該当しなかった方でも、新たに請求すれば障害年金2級に該当する可能性 があります。

 また、現在3級と認定されている方も2級に認定される可能性があります。前に改定請求をし た日か1年を経過している方は年金額の改定請求をすることができます。

 眼に関する障害等級表については  こちらをご覧ください。




≪眼の障害に関する
        障害認定基準並びに診断書の様式が改正されました≫

平成25年6月1日付で眼の障害に関する障害認定基準並びに診断書の様式が改正されました。
その内容は次のとおりです。

(1)障害認定基準
@視野障害について、新たに中心視野の8方向の角度の合計値を算出する判断基準が設 けられました。あわせて測定不能の場合や中心暗点のみの場合の取扱いも規定されまし た。
また、認定の対象となる求心性視野狭窄や不規則性視野狭窄等について、具体的な傷病< 名や状態の説明が追加されました。
A視力、視野以外の障害については、これまで障害手当金相当の障害として「調節機能障 害及び輻輳機能障害」及び「まぶたの欠損障害」が規定されていましたが、これに「ま ぶたの運動障害」、「眼球の運動障害」、「瞳孔の障害」が追加され、それぞれの障害の 状態が例示されました。


(2)診断書の様式
@これまで視野の測定結果を1つの視野表に表記する こととされていましたが、様式上、2種類の視野表を 設けることとされ、2つの視標(I/2、I/4)の 測定結果をそれぞれの視野表に記載できるよう変更さ れました。
A中心視野の測定結果については、視野表に加え,新た に8方向の視野の角度とその合計値を記載する欄が 設けられました。
B障害の状態欄に「瞳孔」、「まぶたの運動」、「眼球の運動」についての記載項目が設 けられました。

障害認定基準、診断書の様式等の詳しいことは
こちら をご覧ください。




心臓移植、人工心臓・補助人工心臓装着は1級

 心疾患による障害については、「障害認定基準」において
次の7つの疾患別に「障害の程度」(1級、2級、3級)と「障害の状態」が例示されています。

7つの疾患
  @弁疾患
  A心筋疾患
  B虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症
  C難治性不整脈
  D大動脈疾患
  E先天性心疾患
  F重症心不全

このうち「F重症心不全」の例示の中で、心臓移植や人工心臓等を装着した場合の障害等級 は1級とする旨明示されています。
補助人工心臓についても、適用対象者が人工心臓の場合と同じであるため、装着時は1級 相当として扱われることになっています。
またCRT(心臓再同期医療機器)、CRT―D(除細動器機能付き心臓再同期医療機器)は2級 とされています。
なお、これらはいずれも術後の取り扱いです。1〜2年程度経過観察したうえで症状が安定
しているときは、臨床症状、検査成績、一般状態区分表を勘案し、障害等級を再認定することとされています。



肢体の障害と言語機能の障害が併存する場合の対応が変わりました

 平成24年9月から、肢体の障害用の診断書(様式 第120号の3)から言語機能の障害の欄が削除され ます。これに伴い、肢体の障害と言語機能の障害が併存する 場合の対応が次のように変更になります。

(今まで)
 肢体の障害用の診断書により、肢体の障害と言語機能の障害 の併合認定を行っていました。

 (これから)
 肢体の障害用の診断書に加えて、別途「聴覚・鼻腔機能・平衡機能・そしゃく・嚥下機能・ 言語機能の障害用の診断書(様式第120号の2)の提出を求めることにより、この2つの診断書に 基づき、肢体の障害と言語機能の障害の併合認定を行うこととしました。

 診断書改定の理由
 従来は肢体の障害用の診断書に「会話状態」を記入する欄があり、この欄の記載内容に よって言語機能の障害を判断してきました。本来ならば「会話状態」に加え、「発音不能な 語音」も加味して言語機能の障害の判定をすべきところであります。しかし「発音不能な語音」 などの言語障害については、肢体の障害の診断書を作成する機会の多い整形外科等の医師に とっては、専門を異にしているので記載は困難であるとの指摘もありました。
 これらを踏まえて、より適正に障害認定を行うため、今後は肢体の障害用の診断書(様式 120号の3)から言語機能に関する記載欄を削除することとし、言語機能の障害がある場合には、 別途聴覚・鼻腔機能・平衡機能・そしゃく・嚥下機能・言語機能の障害用の診断書(様式120号 の2)の提出を求める取扱いとしたものです。
 なお一般的に、言語機能の障害の診療科は、耳鼻咽喉科です。

 肢体の障害用の診断書(様式120号の3:改定後)は
こちら
 聴覚・鼻腔機能・平衡機能・そしゃく・嚥下機能・言語機能の障害用の診断書(様式120号< の2)は こちら




人工透析は原則として障害等級2級に該当、障害年金請求を忘れずに!

 永年にわたって慢性腎不全を患ってこられ、昨年7月に人工 透析を開始された方の、障害年金申請をお手伝いしています。
 人工透析療法については障害認定基準において、障害等級は 原則として2級とすることと、障害の程度を認定する時期について も特別な取り扱いをすることが定められています。
 具体的には次のように明記されています。

 「人工透析療法施行中のものについては、原則として次により取り扱う。
 ア 人工透析療法施行中のものは2級と認定する。
   なお、主要症状、人工透析療法施行中の検査成績、具体的な日常生活状況等に
   よっては、さらに上位等級に認定する。
 イ 障害の程度を認定する時期は、人工透析療法を初めて受けた日から起算して3月
   を経過した日(初診日から起算して1年6か月以内の日に限る。)とする。」

 この方の場合は、すでに初診日から1年6か月以上を経過しておりますので、人工透析療法を 開始した時点で、事後重症による障害年金の請求が可能だったと思われます。

 有名な私立大学病院にかかったおられるのですが、有名病院といえども障害年金のことは あまりご存じないケースも多々あります。年金の専門家たる社会保険労務士が、もっと、啓発 ・啓蒙活動をすべきであると大いに反省させられました。



間質性肺炎(いわゆる膠原病の一種)で障害基礎年金1級の認定

 膠原病で悩む女性の依頼で、障害年金受給申請の手伝いをさせていただきました。
 膠原病は、一つの病名ではなく、体のいろいろな部分に現れ、かつ現れ方も様々ですが、 この方の場合は、皮膚筋炎に間質性肺炎が合併したものと診断されました。
 したがって診断書も、『呼吸器疾患の障害用』の診断書を提出しました。
 約5か月大学病院に入院後、退院。退院と同時に在宅酸素吸入を開始しました。

 障害認定基準においては、在宅酸素療法を施行中のものについては、原則として次により 取り扱うこととされています。

ア. 常時(24時間)の在宅酸素療法を施行中のものであって、かつ、軽易な労働以外の
   労働に常に支障がある程度のものは3級と認定する。
   なお、臨床症状、検査成績、および具体的な日常生活状況等によっては、さらに上位
   等級に認定する。
イ. 障害の程度を認定する時期は、在宅酸素療法を開始した日(初診日から起算して
   1年6か月以内の日に限る)とする。

 この方は初診日から5か月強経過した日に在宅酸素療法を開始しましたので、在宅酸素療法 を開始した日が障害の程度を認定する日となりました。

 この方の場合、障害の程度を認定する日において、臨床症状、検査成績、具体的な日常生活 状況等から判断される障害の程度は、かなり高いものであったと判断されます。
 したがって障害等級も1級と認定されたものです。

 臨床症状、検査成績、および具体的な日常生活状況等については、診断書上次のように 記されています。
  胸部X選所見(A)
 (3)線維化      高
 (4)不透明肺     中
 (6)心縦隔の変形   中(縦隔気腫)
 (7)蜂巣肺      高

  一般状態区分
  エ 身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、
    日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等が
    ほぼ不可能となったもの。

  臨床所見
 (1)自覚症状
    咳、痰、胸痛、安静時呼吸困難、体動時呼吸困難  いずれも有
 (2)他覚所見
    ラ音  広範囲

  換気機能
  縦隔気腫あり測定不可

  活動能力(呼吸不全の程度)
  A―エ ゆっくりでも少し歩くと息切れがする。

  動脈血ガス分析
  (1)在宅酸素吸入を施行   常時 1リットル/分
  (2)動脈血ガス分析値
     @動脈血酸素分圧   43.5
     A動脈血炭酸ガス分圧 55.6
     B動脈血  ph   7.43

  現症時の日常生活活動能力
  1日の半分以上はベッド上で過ごす。在宅酸素使用中で
  安静時0.5〜1リットル/分、労作時3リットル/分程度の
  酸素吸入を常時要する状態である。

  予後
  呼吸状態の悪化の可能性はある。



【初診日と障害認定日】

「初診日」とはーとらえ方とその重要性

【初診日とは】
 初診日とは、障害の原因となった傷病について初めて医師ま たは歯科医師(以下「医師等」という)の診療を受けた日をいい、 具体的には次のような場合が初診日とされます。

@初めて診療を受けた日(治療行為又は療養に関する指示が あった日)が初診日となります。

A同じ傷病で担当医師(医院等)が変わった場合には、一番初めに医師等の診療を受けた日が 初診日となります。

B健康診断により異常が発見され、療養に関する指示を受けた場合は、健康診断日が初診日と なります。

C誤診の場合であっても、正確な傷病名が確定した日ではなく、誤診をした医師等の診療を 受けた日が初診日となります。

Dじん肺症(じん肺結核を含む)についてはじん肺と診断された日が初診日となります。

E過去の傷病が治癒したのち再び同一傷病が発症した場合は、再度発症し医師等の診察を受け た日が初診日となります。(注1)

F障害の原因となった傷病の前に因果関係があると認められる傷病がある時は最初の傷病の 初診日が初診日となります。(注2)

(注1)過去の傷病が治癒したと認められない場合は、傷病が継続しているものとして同
    一傷病として取り扱われます。
    なお、医学的には治癒していないと認められる場合であっても、「社会的治癒」
    が認められる場合は、再発として取り扱われます。

    「社会的治癒」が認められるのは次のような場合です。
    その傷病が、医学的治癒に至っていなくても自覚的・多角的に病変や異常が認め
    られず、社会復帰しかつ投薬治療がなく、一定期間継続して普通の生活や就労を
    している場合

(注2)前の疾病または負傷がなかったならばあとの疾病(負傷は含まない)が起こらな     かったであろうと認められる場合には「相当因果関係あり」と見て、前後の傷病     は同一傷病として取り扱われます。
    具体的な例は次のとおりです。

   (1)「相当因果関係あり」として取り扱われるもの
      @糖尿病と糖尿病性網膜症または糖尿病性腎症、糖尿病性壊疽、糖尿病性        神経障害、糖尿病性動脈閉塞症
      A糸球体腎炎(ネフローゼを含む)、多発性のう胞腎、慢性腎炎に罹患し、
       その後慢性腎不全を生じたもの
      B肝炎と肝硬変
      C結核の化学療法による副作用として聴力障害を生じた場合
      D手術等による輸血により肝炎を併発した場合
      Eステロイドの投薬による副作用で大腿骨頭無腐性壊死が生じた場合
      F事故または脳血管疾患による精神障害がある場合
      G肺疾患に罹患し手術を行い、その後呼吸不全を生じたもの
      H転移性悪性新生物で、原発とされるものと組織上一致するか否か、転移        であることを確認できたもの

   (2)「相当因果関係なし」として取り扱われるもの
      @高血圧と脳出血または脳梗塞
      A近視と黄斑部変性、網膜剥離または視神経萎縮
      B糖尿病と脳出血または脳梗塞

【初診日の重要性】
  障害年金のことを考える場合、「初診日」は極めて重要な役割を果たしています。

  初診日の重要性は次のとおりです。
(1)初診日にどの年金制度に加入していたかによって、受給できる障害年金の種類が決まり
   ます。

(2)初診日の前日において、保険料納付要件を満たしていることがが、障害年金受給の条件
   とされています。
   具体的には初診日の前日において、次のいずれかを満たしていることが必要です。
   @初診日の属する月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について
    保険料が納付または免除されていること
   A初診日の属する月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと

(3)通常、初診日から1年6か月を経過した日が障害認定日とされています。初診日が確定
   して初めて障害認定日も確定します。



障害認定日とは、障害認定日の特例とは

 障害認定日は原則として
1.障害の原因となった傷病についての初診日から起算して1年6か月を経過した日
2.上記1.の期間内にその傷病が治った場合には、その治った日
とされていますが、次のような例外があります。

 次にあげる日が、初診日から1年6か月を経過していない場合であってもその日が障害認定
日になります。
@人工骨頭または人工関節を挿入置換した場合は、挿入置換した日

A心臓ペースメーカー、植込み型除細動器(ICD)、人工弁等を装着した場合は装着した日
(障害等級は原則として3級)

B人工肛門または新膀胱の増設、尿路変更術を施術した場合は、増設・手術を行った日(障害
等級は原則として3級)

C肢体の切断または離断による障害の場合は原則として切断または離断をした日
 (ただし障害手当金の場合は、創面が治癒した日)

D喉頭・眼球の摘出の場合は、摘出または用廃した日

E在宅酸素療法を行っている場合は、在宅酸素療法を開始した日

F人工透析療法を行っている場合は透析を受け始めてから3か月を経過した日(障害等級は
原則として2級)

G脳血管障害による運動機能障害(片麻痺等)の場合、初診日から6か月経過後の症状固定日
 (ただし1年6か月経過までの期間は請求年金扱い)

上記Fの人工透析療法を行っている場合について、1年6か月を経過した後に人工透析療法を
始めた場合にはその後3か月経過を待たずに事後重症の障害年金を請求することができます。


初診日の確認のため第三者証明を活用できる―――20歳前障害

 20歳前障害基礎年金(初診日に20歳未満であった障害による障害基礎年金)の対象となる方 の多くは、先天性疾患であり、幼少期に受信した以後に通院履歴がないことが多く、初診日に 関する照明を得ることが難しくなることも多いのが実情です。
 初診の医療機関にて受信状況等証明書が取得できない場合には、『受信状況等証明書が添付 できない理由書』の提出を求められます。その際、受信状況等が確認できる参考資料(写) として


 ア.身体障害者手帳
 イ.身体障害者手帳作成時の診断書
 ウ.交通事故証明書
 エ.労災の事故証明書
 オ.事業所の健康診断の記録
 カ.インフォームド・コンセントによる医療情報サマリー

等の添付が求められます。

 今後は、これらの資料だけでは初診日が確認できない場合であっても、複数の第三者の証明 (初診日に関する第三者の申立書)により、明らかに20歳以前に発病し、医療機関で診療を受け ていたことが確実視される場合にはその証明により初診日を確認してもいいという取扱になり ました。
 初診日を確認するための手段としての資料がふえたわけですので、障害者にとっては朗報 です。

 第三者とは、具体的には民生委員、病院長、施設長、事業主、隣人等であって、請求者、 生計維持認定対象者、及び生計同一認定対象者の民法上の三親等内の親族でない方を指します。

 証明書(初診日に関する第三者の申立書)には定型様式はありませんが、例えば次のような 項目について詳しく記載されていれば具体的な初診日の確認の有力な材料になるものと考えら れます。

 @申立人について
   氏名、現住所、連絡先、請求者との関係(初診年月日前後から現在まで)
 A初診年月日等について
   傷病名、初診年月日、医療機関名、医療機関所在地・診療担当科名
 B初診年月日頃を含む請求者の状況
   発病から初診年月日までにどのような症状があったのか、日常生活に支障があれ
   ばどのような状況であったのか(その状況を知った経緯も含めて)。
   また、初診年月日にどのような症状があったのか、日常生活に支障があればどの
   ような状況であったのか(その状況を知った経緯を含めて)。


20歳到達月及びその翌月の初診日」は保険料納付要件を問われません。

 障害基礎年金を受給するためには初診日において国民年金の被保険者であって、なおかつ、 その前日において保険料納付要件を満たしていることが必要です。

 しかし、20歳到達月及びその翌月に初診日がある場合は、実質的には保険料納付要件は問わ れることはありません。

 たとえばーーー
 学生のAさんは、20歳になりますと自動的に国民年金の第1号被保険者になります。
 そのAさんが20歳に到達した直後もしくは到達月の翌月に精神科の診察を受け、さらにその 翌月に入院を余儀なくされ障害状態に至った、という場合、保険料納付要件は実質的には問わ れることはありません。この点は、20歳到達月以降、たとえ保険料未納であったとしても変わ りありません。

 国民年金法第30条は障害基礎年金の受給要件を定めていますが保険料納付要件については、 次のように明記されています。

 「ただし、当該傷病に係る初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに 被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを
合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りではない。」

 20歳到達月及びその翌月に初診日がある場合、初診日の前々月においては19歳です。初診日 の前々月までに被保険者期間は存在せず、保険料納付要件を問われることもありません。障害 の状態が所定の等級に該当すれば障害基礎年金は受給できます。
 初診日が20歳到達後ですから受給できる年金も20歳到達後の障害基礎年金です。

 このようなケースで、「20歳になって保険料未納だったから障害年金はもらえない」、と 勝手に思い込んでおられる方も多いのでは、と危惧されます。
 保険料納付要件の正しい理解を周知徹底させることが望まれます。


【障害年金の仕組み】

≪額改定請求の場合の日付についての注意事項≫

 額改定請求をする場合には、「障害給付額改定請求書」に加え、診断書が不可欠です。診断
書には次の3つの「日付」が記載されます。

 @現症日の日付
  診断書の『I障害の状態(平成  年  月  日現症)』の欄に記載される日付です。
 A診断書記載日の日付
  診断書の末尾『上記のとおり、診断します。平成  年  月  日』の欄に記載される
  日付です。
 B請求日の日付
  額改定請求書が年金事務所(あるいは街角の年金相談センター)で受理された日の日付で
  す。

 これについて大事なことは、診断書については、提出日前1か月以内の現症の診断書でなけ
ればならないとされていることです。これは言い換えれば、上記@の現症日の日付が診断書を
提出する日の前1か月以内のものでなければならない(現症日の日付から1か月以内に請求書
を提出しなければならない)、ということです。

 具体的な事例に即して考えてみましょう。
 Aさんの額改定請求事例です。
 @現症日の日付は    平成25年8月29日
 A診断書記載日の日付 平成25年9月30日
 B請求日の日付      平成25年10月12日

 この例ですと、診断書を記載していただいた日付がすでに現症日の日付から1か月以上を経
過しています。当然のこと請求書を提出した日も現症日から1か月以上を経過しています。

 Aさんは医師に、現症日の日付を変えてくれるようお願いしました。幸いにもAさんは10月
2日にも医師の診察を受けておりましたので、
 @現症日         平成25年10月2日
 A診断書記載日     平成25年10月2日(記載日は診察日以降であることが必要)
と訂正していただくことができました。提出日(10月12日)は変更の必要はありません。

 このケースで仮に8月29日の次の診察日が10月13日以降(たとえば10月15日)で
あった場合には、請求書自体の再提出が必要になります。請求日(請求書提出日)も10月12
日ではなく、訂正後の請求書をあらためて提出した日となります。11月5日に再提出したの
であれば年金額が変更されるのは1か月遅れて12月分から、ということになります。
 @現症日        平成25年10月15日
 A診断書記載日    平成25年10月15日
 B請求日        訂正後の請求書を提出した日



≪障害基礎年金2級以上の人が国民年金保険料
                 ―免除月の翌月以降追納できる≫

 国民年金の第1号被保険者が障害基礎年金の2級以上に該当しますと国民年金の保険料は法定 免除となります。

 現行の法定免除の具体的な取り扱いは次のとおりです。

@法定免除の適用を受けるには障害基礎年金2級以上に該当したことを市町村役場や年金事務 所に申し出ることが必要です。そうしますと障害年金の受給権発生月の前月分からの保険料 の払込が免除されます。

 この場合に、免除該当日以後に免除該当月の保険料が納付されていた場合にはその保険料は すべて還付されます。
 ただし、免除該当日前に前納されていた保険料は、免除該当月以後に係る分であっても還付 されません。

Aまた法定免除に該当することを申し出ずに、引き続き保険料を納付していた場合には、法定 免除に該当していることが判明した時点で、それまでに払い込まれた免除該当月の保険料が還 付されます。

B将来障害が軽快した場合には、障害基礎年金が支給停止となり、老齢基礎年金を受給するこ とになります。この点を考えると、引き続き保険料を納付するための何らかの方法が必要で す。それが「追納」という制度です。

C免除対象月の免除保険料の追納は、免除月の翌月から可能です。たとえば平成25年10月分の 免除保険料は、翌月の平成11月に追納することができます。
 追納は過去10以内の期間について可能です。ただし2年以上前の期間分には利子分の加算が 加わります。また前納割引はありません。



≪障害者特例の取扱いが改善されます≫

 特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢に達しており、障害等級3級以上に該当していて、 かつ厚生年金保険の被保険者でない方については、本人からの請求があれば、請求の翌月から 特別支給の老齢厚生年金の定額部分が支給されることとなっています。
 これが「障害者特例」です。
 現行では、請求のあった翌月から定額部分が支給されることになっています。
 平成24年8月に成立した「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年 金法等の一部を改正する法律」でこの点が改められることになりました。
 請求時以降ではなく、障害状態にあると判断されるときに遡って支給されることになりまし た。障害年金受給者については、特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢以前から障害状態に ある場合は、支給開始年齢に遡って支給されることになります。
 施行は平成26年4月1日です。



≪障害年金の額改定請求に係る待期期間が一部緩和されます
                   ―平成26年4月から≫

 障害年金の受給者の障害の程度が増進した場合に、(年金)額改定請求(たとえば障害厚生年金 3級から2級、あるいは2級から1級への改定の請求)をする場合には、いったん請求して認められ なかった場合にはその請求時点から1年間は額改定請求ができないとされています。つまり1年 間の待期期間が必要とされているわけです。
 平成24年8月に成立した「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年 金法等の一部を改正する法律」でこの点が改められることになりました。
 明らかに外見的に障害の程度が増進したことが確認できる場合などには、前回請求から1年を 経過していなくても額改定の請求が認められることになりました。
 施行は平成26年4月日です。
 具体的な事例は省令等で定められることになっています。
(現行)        ←―――――――――(1年以内)―――――――→――――――        △            ▲            △     額改定請求          再請求できない    再請求できる     (認められず) (改正後)        ←―――――――――(1年以内)―――――――→――――――        △            ▲            △     額改定請求          〇再請求できる    再請求できる     (認められず)          



障害年金額が変わるのはどのような場合か

  障害年金の年金額が変わる場合は大まかに次の2つのケースがあります。

  1.障害の状態が軽くなったり重くなったりして障害の等級が変わる時

  2.2級以上の前発障害がある人に、2級以上に該当しない後発の障害が発生して前後の
    障害を合わせた障害の程度が前発障害の障害等級を上回った時(その他障害)

  それぞれの場合の具体的な内容は次のとおりです。

1.障害の状態が軽くなったり重くなったりして障害の等級
  が変わる時

@有期認定(保険者による改定)で変わる場合
  障害等級の決定時には、肢体の欠損障害のように症状が固 定的なものは永久認定とされますが、内部障害や精神障害 など障害の程度が変わる可能性のあるものは有期認定とされます。有期認定とされた場合 には1年〜5年の範囲で診断書の提出が求められます。その診断書に基づき保険者が、 新たに障害等級の認定をします。
・診断書の提出期限   誕生月の末日
・認定結果の種類    @増額認定
            A減額認定
            B3級該当による支給停止(障害基礎年金の場合)
            C障害非該当による支給停止(障害厚生年金で、3級にも該当
             しない場合)
・増額改定の場合の改定日    提出期限の日(誕生月の末日)
・増額後の年金支払い       誕生月の翌月から
・減額改定の場合の改定日    提出期限日(誕生月の末日)から3か月経過した日
・減額後の年金支払い       誕生月の4か月目から

A改定請求(受給権者本人からの請求)で変わる場合
  障害状態が重くなった場合等は、有期認定の時期にかかわりなく受給権者本人から改定請
求することができます。「障害給付額改定請求書」と診断書(請求日前1か月以内の現症日の
状態を記載したもの)が必要です。
  請求日が改定日となり、請求日の属する月の翌月から改定後の年金額が支払われます。

  改定請求できる日は、障害年金の受給権を取得した日または日本年金機構で障害状態を認
定した日から1年経過した日の翌日以降です。(有期認定で2級に下がった時、改定請求して
同等級との決定を受けた時等)
  ただし次の場合にはいつでも請求できます。
   ・有期認定で同等級継続となった方がその後障害状態が重くなったとき
   ・いったん非該当で支給停止になったがその後障害状態が重くなったとき
    (この場合は「支給停止事由消滅届」と診断書を提出することが必要)

2.2級以上の前発障害がある人に、2級以上に該当しない後発の障害が発生して前後の障害
  を合わせた障害の程度が前発障害の障害等級を上回った時(その他障害)

  障害の程度が2級以上の障害年金の受給権者に、1,2級に該当しない程度の障害(『そ
の他障害』といいます)が後で発生し、「その他障害」の障害認定日から65歳に達する日の
前日までの間に前後の障害を合わせた障害の程度が増進した場合に、年金額の増額改定を請求
することができます。
  この場合、後発の障害(「その他障害」)は原因となった傷病の初診日に保険料納付要件
を満たしていることが必要です。
  請求にあたっては「額改定請求書」と診断書が必要です。


障害年金の3つの請求事由
             ―障害認定日請求・事後重症請求・"初めて2級"

  障害年金の請求をする場合、いつの時点の障害状況に基づき請求するかに応じて、次の3つの請求事由があります。

・障害認定日請求
・事後重症請求
・"初めて2級"による請求

です。

  3つの請求事由に応じて、
・いつ時点の診断書を用いて請求するのか、
・年金はいつから支給されるのか、
・年金額を算出するときの加入月数や平均標準報酬額等の算出期間
等の取扱いが異なります。
  障害年金請求にあたっては、いずれの事由で請求するのか、障害年金請求書に表示する
ことになっています。

【障害認定日請求】
  障害認定日の障害状況が障害等級に該当することによる請求です。

(診断書)
  診断書は障害認定日分の診断書を提出します。障害認定日分の診断書とは、障害認定日
以後3か月以内の日の現症を書いた診断書のことです。

(年金支給開始月)
  障害年金は、障害認定日の属する月の翌月から支給されます。

(障害厚生年金額の算出)
  障害厚生年金の年金額は、障害認定日の属する月までの被保険者期間の月数、その期間の
平均標準報酬(月)額に基づいて算出されます。
      注.被保険者期間の月数については300月の最低保証があります。

(遡及認定日請求―障害認定日請求と事後重症請求を同時に行う)
  障害認定日から1年以上経過した時点で障害認定日請求をする(これを遡及認定日請求と
いいます)場合には、障害認定日分の診断書に加えて請求日分の診断書も必要です。請求日分
の診断書とは障害年金請求日前3か月以内の日の現症を書いた診断書です。
  この請求で障害認定日における障害等級に該当した場合には、年金支給開始月、障害厚生
年金額の算出は、通常の障害認定日請求の場合と同じです。
  またこの場合において、障害認定日請求の審査結果が「不支給」(障害等級に該当しない)
になった場合には、事後重症請求の審査が行われます。そのためには、請求の際に「障害認定
日において受給権が発生しない場合には、事後重症請求をします」旨の申出書(障害給付請求
事由確認書)をあらかじめ添付しておくことが必要です。

【事後重症請求】
  障害認定日においては障害等級に該当しなかったが、その後65歳に達する日の前日まで
に症状が悪化して障害等級に該当したことによる請求です。この請求は、65歳に達する日の
前日までにしなければいけません。これを事後重症請求といいます。

(診断書)
  請求日分の診断書(障害年金請求日前3か月以内の日の現症を書いた診断書)を提出します。

(年金支給開始月)
  請求した月の翌月から支給されます。

(障害厚生年金額の算出)
  障害認定日の属する月までの被保険者期間の月数、その期間の平均標準報酬(月)額に基づ
いて算出されます。
      注.被保険者期間の月数については300月の最低保証があります。

【"初めて2級"による請求】
  2級以上に該当しない障害を有する人が、新たに傷病にかかり、その傷病(基準傷病)の
初診日以後65歳に達する日の前日までの間に、基準傷病による障害(基準障害)と前の障害
とを合わせた障害の程度が初めて1級または2級の障害に該当したことによる請求です。この
請求ができるのは、65歳に達する日の前日までです。また、この場合基準傷病は加入要件
及び保険料納付要件を満たしていることが必要です。

(診断書)
  前発の傷病、基準傷病それぞれの、請求日分の診断書が必要です。

(年金支給開始月)
    請求した月の翌月から支給されます。

(障害厚生年金額の算出)
  基準傷病の障害認定日の属する月までの被保険者期間の月数、その期間の平均標準報酬
(月)額に基づいて算出されます。
        注.被保険者期間の月数については300月の最低保証があります。


事後重症請求の年金を障害認定日請求の年金に変えることができる

《Aさんの例》
  Aさんは平成24年5月ごろ、障害年金の制度のことや、自分の障害が障害厚生年金の対象になることを初めて知りました。
  そこで5月中になんとか障害厚生年金の請求をすることを決意しました。
  Aさんの場合
     初診日は平成17年12月15日
     障害認定日は平成19年6月15日
  です。

《遡及認定日請求》
  この場合のように、障害認定日から1年以上経過した時点で、障害認定日における裁定を
請求することを「遡及認定日請求」といいます。
  請求が認められると、障害認定日に受給権が発生し、障害認定日の属する月の翌月から
(Aさんの場合では平成19年7月から)年金が支給されます。

  Aさんが平成24年5月15日に障害認定日請求の障害年金を請求するためには
@裁定請求書(障害給付の請求事由欄は、1.障害認定日による請求に〇印)
A障害認定日分の診断書(障害認定日である平成19年6月15日から3か月以内の現症の
 もの)のほかに
B直近の診断書(裁定請求日前3か月以内の現症のもの)
C「障害給付裁定請求事由にかかる申出書」(障害認定日において受給権が発生しない場合は
 事後重症請求をします、という趣旨が記載された申出書)
を提出することが必要です。

  障害認定日請求の裁定において障害等級に該当しなかった場合には、上記のB直近の
診断書に基づき事後重症請求の裁定が行われます。

《事後重症請求》
  Aさんは別の請求方法を採用することもできます。事後重症請求です。この請求方法です と障害認定日時点の裁定は行われません。直近の診断書は必要ですが、障害認定日分の診断書と 「障害給付裁定請求事由にかかる申出書」は不要です。裁定請求書の障害給付の請求事由欄は 「2.事後重症による請求」に〇印を付けます。
  もし受給権が発生した場合、年金は請求月の翌月(この場合平成24年6月)から支給
されます。

  Aさんは、請求日当時は、金銭的に苦しい状況にあり、診断書を2通そろえることは困難
でした。そのためやむなく、障害認定日分の診断書は省略して直近の診断書のみで事後重症
請求をし、平成24年6月から、無事年金を受給することができるようになりました。

《事後重症請求の年金を認定日請求の年金に変えるには》
  それから4か月たって平成24年10月になりました。障害認定日分の診断書はありま
せんので正確なところはよくわかりませんが、思いかえしてみますとすでに障害認定日の時
から障害等級に該当する状態であったと思われます。
  平成24年10月15日にあらためて障害認定日請求の年金に変えることはできるのでしょうか。
また変えることによってどんなメリットが得られるのでしょうか。

  事後重症による裁定請求が決定され、現に事後重症による年金を受給中であっても、障害
認定日による年金に切り替えるために請求をすることは可能です。あらためて障害認定日に
よる請求を行うことになります。

  具体的には次の書類を提出することが必要です。
@裁定請求書(障害給付の請求事由欄は、1.障害認定日による請求に〇印)
A障害認定日分の診断書(障害認定日である平成19年6月15日から3か月以内の現症の
 もの)
B取下げ書(障害認定日において受給権が発生した場合には、現在受給中の事後重症による
 年金を取り下げますという趣旨の申出書)

  この請求が認められて障害認定日請求の年金の受給権が発生した場合には、障害認定日の
属する月の翌月から、事後重症請求月(事後重症年金受給権発生月≫までの期間の年金が追加
支給されますが、このうち障害認定日請求の請求日時点においてすでに時効が成立している
期間分は支給されません。Aさんのケースでは、平成19年7月分から平成19年9月分の年金は
支給されません。
初診日   障害認定日  時効年月日   受発日       再請求日                      事後重症請求日) (障害認定日請求日) ―△――――――△―――――△―――――――△――――――――△― H17.12.15  H19.6.15  H19.10.15     H24.5.15   H24.10.15.              (←ーーーーーーー5年ーーーーーーー→)


≪障害基礎年金≫

受給資格要件

次のいずれの条件も満たすこと
1.初診日(注)において、国民年金の被保険者期間であったこと
   (国民年金の被保険者であったことがある人については60歳から65歳未満の間に
   ある日本国内在住期間に初診日があること)
   (注)初診日―生涯の原因となった病気やけがについて、初めて医師の診療を受け
      た日
2.障害認定日(注)に、法令により定められた障害等級表(1級・2級)による障害に該当
  していること     
   (注)障害認定日―初診日から起算して1年6カ月を経過した日。
              その期間内に治った(症状が固定した)場合はその日
3.初診日の前日において次のいずれかの保険料納付要件を満たしていること
  @初診日の属する月の前々月以前の被保険者期間のうち、保険料 納付済期間と
    保険料免除期間を合算した期間が3分の2以上あること
  A.初診日の属する月の前々月以前の直近の1年間に保険料未納期間がないこと

年金額(平成23年度)

1級     986,000円(注)+子の加算
2級     788,900円+子の加算
      (注)986,000円は788,900円の125/100相当額です。
子の加算額
        第1子・第2子   各227,000円
        第3子以降     各 75,600円
子とは―――
        ・18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子       
        ・20歳未満で障害等級1級または2級の障害者


≪障害厚生年金≫

受給資格要件

1.初診日において、厚生年金の被保険者期間であったこと
2.障害認定日に、法令により定められた障害等級表(1級・2級・3級)による障害に該当
  していること 
3.初診日の前日において次のいずれかの保険料納付要件を満たしていること
    @初診日の前々月以前の被保険者期間のうち、保険料納付済期間と保険料免
     除期間を合算した期間が3分の2以上あること
    A初診日の属する月の前々月以前の直近の1年間に保険料未納期間がないこと

年金額

障害等級1級   報酬比例の年金額の125/100+配偶者の加給年金額
     (注)1級の障害基礎年金も同時に支給されます。
障害等級2級   報酬比例の年金額の+配偶者の加給年金額
     (注)2級の障害基礎年金も同時に支給されます。
障害等級3級   報酬比例の年金額  
     (注)障害基礎年金は支給されません。

・報酬比例の年金額の計算(物価スライド特例水準)

 障害厚生年金の額は老齢厚生年金の額(報酬比例の額)の計算の例によって算出することと
されています。
 なお被保険者期間の月数については、原則として障害認定日の属する月(受給権発生日の
当月)までの被保険者期間を基礎として計算します。

{〔平均標準報酬月額×7.5/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数〕
                       +
〔平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年4月以降の被保険者期間の月数〕}

        ×1.031×0.981

    (注1)平均標準報酬月額、平均標準報酬額の取り扱いは、老齢厚生年金額を
        計算する場合と同様です。
    (注2)給付乗率については、生年月日に応じて乗率を読みかえる措置はなく、
        生年月日に関わりなくすべて同じ率となっています。

・配偶者の加給年金額

1級または2級の障害厚生年金の受給権取得時に、その人によって生計を維持していた65歳
未満の配偶者があるときは加給年金額227000円が加算されます。

下支え措置

障害基礎年金が支給されない場合の障害厚生年金については、障害基礎年金の額の4分の3
相当額(平成23年度の場合は591,700円)が最低保障されます。


下支え措置が適用されるのは次のような場合です。
@3級の障害厚生年金
     厚生年金独自の給付であり、障害基礎年金は支給されません。
A65歳以後の被保険者期間中に初診日のある傷病により、当該傷病の障害認定日に
  おいて1級または2級の障害の程度に該当し当該等級の障害厚生年金受給権が発
  生した場合
     初診日において国民年金の被保険者(第2号被保険者)でないため障害基礎年
     金は支給されません。


【関連情報】

≪2ヶ月足らずで決定、障害厚生年金2級≫

7月に認定があった障害年金の請求事案のうち、2ヶ月足らずで障害厚生年金2級の認定があった事案があります。

うつ病の案件ですが6月8日に請求書を提出し、7月30日には障害厚生年金2級の裁定がなされました。 たまたま31日に年金事務所に出かけましたついでに、この案件について照会したら前記のような裁定結果を確認できました。

年金証書は7月30日付で作成されています。請求者の手元には8月7日に届きました。

障害基礎年金の支給可否・障害等級は各都道府県の事務センターで審査・決定されますが、障害厚生年金の支給可否・ 障害等級は日本年金機構本部で審査・決定されます。したがって両者を比較すると、障害厚生年金の方が決定が 下されるまで日数を要するといわれています。私の実感としてもそう思います。

今回の事案のように、障害厚生年金2級の決定が2ヶ月足らずで下される事例はあまり多くはないと思われます。

私が関与した障害厚生年金の請求事例の中では決定がなされるまでの期間としては今回の事例が最短です。

さて、障害年金の裁定(審査・決定のこと)をできるだけ早くしてもらうための対策はあるのでしょうか。

あります。審査担当者にとってわかりやすい請求書類を提出する、ということです。必要な書類が完備されていることは 当然として,請求書・受診状況等証明書・診断書・病歴受診状況等申立書に記入不備がないこと、それぞれの間で矛盾点が ないこと、そして何よりも請求者の障害状況が正しく表現されていること、等が大切です。

社会保険労務士が障害年金の請求代行をする場合に最も留意すべき点はまさにここにあります。



≪我が国における難病対策≫

【難病法(難病の患者に対する医療等に関する法律)】
難病対策の在り方については難病法(難病の患者に対する医療等に関する法律)に定められています。 平成26年5月16日に成立し、平成27年1月1日に施行されました。

難病法の基本理念は、難病の治療研究を進め、疾患の克服を目指すとともに、難病患者の社会参加を支援し、 難病にかかっても地域で尊厳を持って生きられる共生社会の実現を目指すこととされています。

具体的に次のようなことが定められています。
1.政府は難病対策の総合的な推進のための基本方針を策定する
2.難病に係る新たな公平かつ安定的な医療費助成の制度を確立する
3.国は難病の医療に関する調査及び研究を推進する
4.都道府県は療養生活環境整備事業を実施する


【難病に対する新たな医療費助成制度】
難病に対しては今までも医療費助成制度がありました。しかしそれは法律に基づかない予算事業 (特定疾患治療研究事業、対象は56の特定疾患)として実施されていましたので制度としては極めて不安定なものでした。 難病法の制定により難病患者に対する医療費助成が法定化され、消費税収入もその費用に充てることが できるようになりました。助成対象の疾患数・患者数も大幅に拡大されました。

指定難病に対しては次のような医療費助成が適用されます。
・自己負担割合は2割とする
・所得階層区分に応じて自己負担上限額を定める。
・症状が変動し入退院を繰り返す等の難病の特性に配慮し、外来・入院の区別を設定しな
 い。
・ 受診した複数の医療機関等の自己負担(※)をすべて合算した上で負担上限額を適用す
 る。
      ※薬局での保険調剤及び訪問看護ステーションが行う訪問看護を含む。
・所得を把握する単位は、医療保険における世帯とする。
・所得を把握する基準は、市町村民税(所得割)の課税額による。
・同一世帯内に複数の対象患者がいる場合、負担が増えないよう、世帯内の対象患者の人
 数で負担上限額を按分する。
・入院時の標準的な食事療養及び生活療養に係る負担について、患者負担とする。
・高額な医療が長期的に継続する患者(※)については、自立支援医療の「重度かつ継
 続」と同水準の負担上限額を設定する。
    ※「高額な医療が長期的に継続する患者(「高額かつ長期」)とは、月ごとの
     医療費総額が5万円を超える月が年間6回以上ある者(例えば医療保険の2
     割負担の場合、医療費の自己負担が1万円を超える月が年間6回以上)とす
     る。
・人工呼吸器等装着者の負担上限額については、所得区分に関わらず月額1,000円とす
 る。
・軽症者であっても高額な医療(※)を継続することが必要な者については、医療費
 助成の対象とする。
    ※「高額な医療を継続すること」とは、月ごとの医療費総額が33,330円を超
     える月が年間3回以上ある場合(例えば医療保険の3割負担の場合、医療
     費の自己負担が1万円以上の月が年間3回以上)とする。
・以上による自己負担上限額の概要は次のとおりです。
  原則            月2,500円〜30,000円
  高額かつ長期        月2,500円〜20,000円
  人工呼吸器等装着者     月1,000円


なお医療費の支給事務は都道府県が行います。助成費用は都道府県が支弁し、国がその2分の1を負担します。


【難病とは―306疾患を指定】
難病とはどんな病気を指すのでしょうか。

難病法(第1条)では難病を次のように定義しています。
・発病の機構が明らかでなく
・治療方法が確立していない
・希少な疾病であって
・長期の療養を必要とするもの

患者数の多少による限定は行わずに、他の施策体系が樹立されていない疾病を幅広く対象とすることとしています。 悪性腫瘍のようにすでにがん対策基本法で体系的な施策の対象となっている 疾病は難病指定の対象外です。


【 指定難病とは ―――医療費の助成対象】
難病法による医療費の助成対象となるのは「指定難病」です。

「指定難病」は難病のうち、以下の要件の全てを満たすものを、患者の置かれている状況からみて 良質かつ適切な医療の確保を 図る必要性が高いものとして、 厚生科学審議会の意見を聴いて厚生労働大臣が指定します。

・患者数が本邦において一定の人数(注)に達しないこと
・客観的な診断基準(又はそれに準ずるもの)が確立していること
      (注)原則として人口の0.1%程度以下であること。
        このように患者数が一定の人数に達しないことを指定の要件にしている
        のは次のような考え方によるものです。すなわち患者数が多ければ民間
        機関による治療薬の開発や治療技術の進歩も促進されることが期待され
        るが少ない場合にはそういう事も必ずしも期待できないので指定難病に
        指定することによって患者の受診を支援しようというものです。

平成26年10月21日に第1次の指定難病110疾患が指定されました。
たとえば
  パーキンソン病
  重症筋無力症
  ミトコンドリア病
  悪性関節リウマチ
  全身性エリテマトーデス
  皮膚筋炎/多発性筋炎
等が指定されました。

110疾患の名称、疾患の概要等については
「平成27年1月1日施行の指定難病」をご覧ください。

指定難病については平成27年7月をめどとしてさらに196疾患が追加指定されあわせて306疾患になります。
たとえば
  筋ジストロフィー
  片側痙攣・片麻痺・てんかん症候群
  前頭側頭葉変性症
等が追加指定されます。

追加指定される疾患の 名称、疾患の概要等いついては「指定難病とすべき疾病の名称(厚生労働省厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会における検討結果)」を ご覧ください。

     



≪眼・耳に障害のある方向けの年金制度説明資料≫

 視覚・聴覚に障害のある方向けの年金制度説明資料(動画)が日本年金機構ホームページ内 「年金のはなし」に掲載されています。
説明資料は次の2種類です。
 @「知っておきたい年金のはなし」(再生時間:約14分)
 A「障害年金ガイド」(再生時間:約11分
 いずれも手話通訳、字幕が入っています。
 今後の予定として点字ファイル(BES形式)、音声データが更新されます。




≪障害厚生年金請求の審査状況を確認する専用ダイアルがあります≫

 障害厚生年金の請求をしてその決定が下りるまで数か月を要します。
 現在の審査状況がどの段階まで進んでいるのかか、決定が出るまであとどれほどの期間が 必要かを専用ダイアルで尋ねることができます。「障害厚生年金審査状況確認専用ダイアル」 がそれです。
 電話番号は
       03−5843−9681
です。
 開設されるのは平日の9:15−17:30です。
 障害厚生年金の請求案件が対象です。審査請求・再審査請求・額改定請求や障害基礎年金は 対象とされていません。
 また、あくまで請求に対する審査状況―ー端的には結論が出たかどうかーーを確認するため の専用ダイアルです。決定内容を確認することはできません。



差別や偏見がある89%―――内閣府「障害者に関する世論調査」

内閣府は、平成24年9月22日「障害者に関する世論調査」の結果を発表しました。
この調査は、2013年度から10年間の障害者基本計画をまとめるうえでの参考資料とすることを目的として、 7月26日から8月5日にかけて、全国の20歳以上の日本国籍を有する者3000人を対象に、 実施されました。調査方法は、調査員による個別面接聴取法で、 有効回収数は1913人、有効回収率は63.8%でした。

 主な調査結果は次の通りです。

Q1.あなたは,障害のある・なしにかかわらず,誰もが社会の一員としてお互いを尊重し,支え合って 暮らすことを目指す「共生社会」という考え方を知っていますか。この中から1つだけお答えください。

(40.9%)(ア) 知っている
(24.2%)(イ) 言葉だけは聞いたことがある
(35.0%)(ウ) 知らない
( 1.7%) わからない

Q2.国や地方公共団体では,「共生社会」の考え方に基づいて,障害のある人もない人も 共に生活できるための環境作りを進めています。あなたは,この「障害のある人が身近で普通に 生活しているのが当たり前だ」という考え方について,どう思いますか。この中から1つ だけお答えください。

(64.2%) (ア) そう思う
(24.2%) (イ) どちらかといえばそう思う
( 4.9%) (ウ) どちらかといえばそう思わない
( 3.0%) (エ) そう思わない
( 1.9%) 一概にいえない
( 1.7%)  わからない

Q3.国は,障害や障害のある人に関する理解と関心を深め,障害のある人の社会参加への 意欲を高めるために,毎年12月3日から12月9日までの1週間を「障害者週間」と決めて さまざまな取り組みを行っています。あなたは,「障害者週間」を知っていますか。 この中から1つだけお答えください。

( 3.1%)(ア) 月日も含めて知っている
(25.5%)(イ) 月日までは知らないが,「障害者週間」があることは知っている
(71.4%)(ウ) 知らない

Q4.国や地方公共団体では,「障害者週間」を中心に障害のある人に対する理解を深める ために,次のようなさまざまな行事や催しを行っています。あなたは,このような行事や催し に参加してみたいと思いますか。この中から1つだけお答えください。
・障害のある人のことをテーマとしたセミナーやシンポジウム
・障害のある人による演劇・コンサート
・障害のある人とともに行うスポーツ
・障害のある人が作成した絵画等展示会・作品展
・福祉バザー

( 7.6%) (ア) ぜひ参加したい
(61.7%)(イ) 機会があれば参加したい
(29.3%)(ウ) 参加したいと思わない
( 1.4%) わからない

Q5.あなたは,障害のある人と気軽に話したり,障害のある人の手助けをしたことがあり ますか。

(70.0%)ある →SQaへ
(30.0%)ない →SQbへ

(Q5で「ある」と答えた方に)
SQa. それはどのような気持ちからでしょうか。この中からいくつでもあげてください。

                       (M.A.)(N=1,340)
(35.7%)(ア) 身内などに障害のある人がいて,その大変さを知っているから
(17.3%)(イ) 近所付き合いや親戚付き合いなどで
(53.9%)(ウ) 困っているときはお互い様という気持ちから
(29.4%)(エ) 自分の仕事に関連して
(16.3%)(オ) 将来,自分も障害をもつ可能性があるから
(12.1%)(カ) 何となく
( 1.7% その他
(−)  わからない

(Q5で「ない」と答えた方に)
SQb. なかったのはどうしてでしょうか。この中からいくつでもあげてください。

                       (M.A.)(N=573)
(83.1%)(ア) たまたま機会がなかったから
(13.4%)(イ) 自分が何をすればよいかわからなかったから
(15.9%)(ウ) どのように接したらよいかわからなかったから
( 8.2%) (エ) お節介になるような気がしたから
( 7.0%) (オ) 専門の人や関係者にまかせた方がよいと思ったから
( 3.7%) (カ) 自分にとって負担になるような気がしたから
( 0.7%) その他
( 2.8%) 特に理由はない
( 0.3%) わからない

Q6.あなたは,世の中には障害がある人に対して,障害を理由とする差別や偏見があると 思いますか。この中から1つだけお答えください。

(56.1%)(ア) あると思う
(33.0%)(イ) 少しはあると思う
( 9.7%) (ウ) ないと思う
( 1.1%) わからない

(Q6で「(ア)あると思う」,「(イ)少しはあると思う」と答えた方に)
SQ.あなたは5年前と比べて障害のある人に対する差別や偏見は改善されたと思いますか。
この中から1つだけお答えください。

(N=1,706)
( 8.5%) (ア) かなり改善されている
(43.0%)(イ) ある程度改善されている
(31.9%)(ウ) あまり改善されていない
( 8.9%) (エ) ほとんど改善されていない
( 2.2%) どちらともいえない
( 5.5%) わからない

Q7.「障害者基本法」では,都道府県や市町村が,障害のある人への支援や社会参加を
進めるための基本的な計画(障害者計画)をつくることとなっています。この計画をつくるに
当たって,意見や要望を出すことができる場が設けられるとしたら,あなたは参加したいと
思いますか。この中から1つだけお答えください。

(18.0%)(ア) 参加したい
(42.3%)(イ) 参加したいと思わないが,検討状況を知りたい
(22.1%)(ウ) 障害のある人や専門家で十分議論すべきことなので,参加したいと思わない
(11.2%)(エ) 関心がないので,参加したいとは思わない
( 2.8%) その他
( 3.6%) わからない

Q8. 「発達障害者支援法」では,学習障害(LD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)、
自閉症などの発達障害を持つ本人やその家族に対する支援が求められています。
そのためには,発達障害についてまわりの理解が重要ですが,あなたは,発達障害について
社会の理解があると思いますか。この中から1つだけお答えください。

( 5.7%) (ア) 理解があると思う
(27.9%)(イ) どちらかといえば理解があると思う
(45.1%)(ウ) どちらかといえば理解がないと思う
(14.8%)(エ) 理解がないと思う
( 2.2%) どちらともいえない
( 4.3%) 知らない・わからない


Q9.国連は,平成18年12月,障害者の権利や尊厳を保護・促進するため,障害を理由とする 差別の禁止や,障害のある人が障害のない人と同じように暮らすためのさまざまな施策を 包括的に定める「障害者権利条約」を採択し,日本はこの条約の締結に向けてさまざまな取組 を進めているところですが,あなたはこの条約のことを知っていますか。この中から1つだけ お答えください。

( 2.2%)(ア) 条約の内容も含めて知っている
(15.8%)(イ) 内容は知らないが,条約ができたことは聞いたことがある
(81.5%)(ウ) 知らない
( 0.4%) わからない

Q10.現在,政府では障害を理由とする差別をなくすための法律の検討を行っていますが、 あなたはこのことを知っていますか。この中から1つだけお答えください。

( 4.3%)(ア) 検討の内容も含めて知っている
(20.9%)(イ) 内容は知らないが,検討を行っていることは知っている
(73.8%)(ウ) 知らない
( 1.0%) わからない

Q11. 障害のある人とない人が同じように生活するためには,生活するために不便さを 取り除く,例えば,商店の入り口などのスロープの整備や点字ブロックや音声案内など,いろ いろな配慮や工夫が必要になることがあります。あなたは,こうした配慮や工夫を行わない ことが「障害を理由とする差別」に当たる場合があると思いますか。それとも,あるとは思い ませんか。この中から1つだけお答えください。

(18.6%)(ア) 差別に当たる場合があると思う
(27.5%)(イ) どちらかといえば差別に当たる場合があると思う
(21.6%)(ウ) どちらかといえば差別に当たる場合があるとは思わない
(24.1%)(エ) 差別に当たる場合があるとは思わない
( 5.9%) 一概にいえない
( 2.3%) わからない

Q12. 障害のある人とない人が同じように生活していくために必要とされる生活するため に不便さを取り除く,例えば,商店の入り口などのスロープの整備や点字ブロックや音声案内 などの配慮や工夫を行うことをあなたが求められた場合,経済的な負担を伴うこともあり ますが,あなたはどうしますか。この中から1つだけお答えください。

( 9.5%) (ア) 負担の程度にかかわらず,配慮や工夫を行う
(54.3%)(イ) 可能な範囲の負担であれば,配慮や工夫を行う
(25.1%)(ウ) 負担がなければ,配慮や工夫を行う
( 6.0%) (エ) 配慮や工夫を行うことは難しい
( 3.2%) 一概にいえない
( 2.0%) わからない

Q13. あなたは,障害のある人のために企業や民間団体が行う活動について,どのような ことを希望しますか。この中からいくつでもあげてください。(M.A.)

(67.3%)(ア) 障害のある人の雇用の促進
(61.4%)(イ) 障害者になっても継続して働くことができる体制の整備
(49.5%)(ウ) 障害のある人に配慮した事業所等の改善・整備
(40.7%)(エ) 職場での精神的な不安を解消する相談体制の整備
(41.3%)(オ) 職場での事故防止体制の充実
(42.7%)(カ) 障害のある人を支援するための介護休暇制度やボランティア休暇制度の充実
(37.7%)(キ) 障害や障害のある人への理解を深めるための研修の実施
(38.7%)(ク) 障害のある人に配慮した商品の開発
(23.7%)(ケ) 障害に関連する分野での国際協力の推進
(37.4%)(コ) 障害のある人のスポーツ,文化,レクリエーション活動に対する支援
(41.5%)(サ) 障害者団体に対する経済的支援
( 0.4%) その他
( 4.3%) わからない
                                  (M.T.=486.6)

Q14.障害のある人に関する国や地方公共団体の施策のうち,あなたがもっと力を入れる 必要があると思うものをこの中からいくつでもあげてください。(M.A.)

(39.7%)(ア) 障害のある人への理解を深めるための啓発・広報活動
(46.0%)(イ) ホームヘルプサービスなどの在宅サービスの充実
(50.5%)(ウ) 生活の安定のための年金や手当の充実
(49.7%)(エ) 障害のある人に配慮した住宅や建物,交通機関の整備
(54.3%)(オ) 障害のある子どもの相談・支援体制や教育の充実
(50.4%)(カ) 障害に応じた職業訓練の充実や雇用の確保
(40.4%)(キ) 保健医療サービスやリハビリテーションの充実
(36.2%)(ク) 点字・手話,字幕放送などによる情報提供の充実
( 0.6%) その他
( 3.6%) わからない
                                (M.T.=371.4)

Q15.5年前と比べて福祉・教育・雇用・まちづくりなどの障害者施策は進んだと思い ますか。この中から1つだけお答えください。

( 7.1%) (ア) かなり進んだと思う
(41.9%)(イ) ある程度進んだと思う
(34.7%)(ウ) あまり進んだと思わない
( 8.2%) (エ) ほとんど進んだと思わない
( 1.9%) どちらともいえない
( 6.3%) わからない

Q16. 「しょうがい」の表記について,法令では『障害』を使っていますが,この表記の 在り方については,さまざまな意見があります。「しょうがい」の表記として,どれがふさわ しいと思いますか。この中から1つだけお答えください。

(33.8%)(ア) 障害
( 2.4%) (イ) 障碍
(35.5%)(ウ) 障がい
(21.9%)(エ) どれでもよい
( 1.7%) その他
( 4.6%) わからない



障害者の法定雇用率が引き上げられます――平成25年4月1日から――

 「障害者の雇用の促進等に関する法律」では、すべての事業主は、法定雇用率以上の割合で 身体障害者・知的障害者を雇用する義務がある旨定められています。(精神障害者については 雇用義務はありませんが、雇用した場合は身体障碍者・知的障害者を雇用したものとみなされ ます。)
 これを障害者雇用率制度といいます。
 平成25年4月1日から、この制度の法定雇用率が次のように引き上げられます。
  事業主区分            現行    平成25年4月1日以降
  民間企業             1.8%     2.0%
  国、地方公共団体等        2.1%     2.3%
  都道府県等の教育委員会      2.0%     2.2%
 またこれに伴い、障害者を雇用しなければならない事業主の範囲が「従業員56人以上」から 「従業員50名以上」に変わります。


障害者自立支援法に代わって「障害者総合支援法」が成立

障害者自立支援法に代わって、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための 法律」(障害者総合支援法)が6月に参議院で可決されて成立し、6月2。7日に公布されました。
施行は平成25年4月1日(一部の項目は平成26年4月1日)です。

主な改正点は次のとおりです。

1.『目的』の改正
@旧法では"自立した日常生活または社会生活を営むことができるよう"とありましたが、"基本的人権を享有する個人としての 尊厳にふさわしい日常生活または社会生活を営むことができるよう"に、と改められました。
A法が目指す支援の内容について、障害福祉サービスに係る給付に加え、地域生活支援事業による支援を行うことが加えら れ、それらの支援を総合的に行うことが明記されました。


2.支援の『基本理念』の明記
旧法では、支援の基本理念については特には明記されていませんでした。
新法では、第1条の「目的」の次に、第1条の2として「基本理念」が明記されました。

その内容は、平成23年7月に成立した改正障害者基本法において、目的や基本原則として明記された事項とほぼ同じです。 具体的には次のとおりです。

@すべての国民が障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない 個人として尊重されるものであるという理念に則り、

Aすべての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重 し合いながら共生する社会を実現するために

Bこの法律による障害者に対する支援は、次の各項に資するように総合的・計画的になされ なければならない。

・障害者が可能な限りその身近な場所において必要な支援を受けられること
・社会参加の機会が確保されること
・どこで誰と生活するかについての選択の機会が確保され、地域社会において他の 人々と共生することを妨げられないこと
・社会的障壁が除去されること

3.障害者の範囲の見直し
制度の谷間のない支援を提供する観点から、障害者の定義に新たに難病等(治療方法が 確立していない疾病その他の疾病であって政令で定めるものによる障害の程度が厚生労働大臣 が定める程度である者)を追加し、障害福祉サービス等の対象とすることとなりました。

4.『区分』の名称と定義の改正
「障害程度区分」を「障害支援区分」に改めます。
「障害支援区分」の定義は「障害者等の障害の多様な特性その他の心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の 度合を総合的に示すものとして厚生労働省令で定める区分」と されました。
本項の施行日は平成26年4月1日です。


5.重度訪問介護支援の対象の拡大
重度訪問介護の対象者を「重度の肢体不自由者その他の障害者であって、常時介護を 要するものとして厚生労働省令で定めるもの」と改めました。
厚生労働省令において、現行の肢体不自由者に加え、重度の知的障害者・精神障害者に 対象を拡大することが予定されています。

6.共同生活介護(ケアホーム)の共同生活援助(グループホーム)への一元化
共同生活を行う住居でのケアが柔軟にできるよう、共同生活介護(ケアホーム)を共同 生活援助(グループホーム)に統合します。
障害者の地域移行を促進するために、地域生活の基盤となる住まいの場の確保を促進する ためです。
本項の施行日は平成26年4月1日です。

7.地域移行支援の対象拡大
地域移行支援の対象者を、現行の「障害者支援施設等に入所している障害者又は、精神科 病院に入院している精神障害者」に加えて、「地域における生活に移行するために重点的な 支援を必要とする者であって、厚生労働省令で定めるもの」を追加しました。
本項の施行日は平成26年4月1日です。

8.地域生活支援事業の追加

市町村が実施する地域生活支援事業の必須事業として 次の事業が追加されました。
@障害者に対する理解を深めるための研修・啓発
A障碍者やその家族、地域住民等が自発的に行う活動に 対する支援
B市民後見人等の人材の育成・活用を図るための研修
C意思疎通支援を行う者(手話奉仕員等)の養成


WHO(世界保健機関)の認知症ウエブレポートに掲載されました
                 ―[鎌倉介護ガイド]レポートの写真―

 「鎌倉子育てガイド」(略称:コソガイ、代表:入江麻理子さん)が運営するサイト[鎌倉 介護ガイド]レポートに掲載された写真(撮影:入江麻理子さん)が、WHO(世界保健機関) の認知症に関するレポート(ウエブ版)に掲載されました。

 その経緯について、入江さんは、私あてに送ってくださったメールで次のように書いておら れます。

 「ある日とつぜん写真の使用についてメールで依頼があり、
 WHOってどこのふー(誰)よ、という感じだったのですが、
 間違いなく世界保健機関の日本の研究者の方からでした。

 世界的に増加する認知症に関するレポートを出すので、
 ついては「未来に対して明るい印象を与える」イメージ写真として、
 介護ガイドレポートの写真を使いたいとのことでした。

 お時間ありましたら、ご覧ください。

 レポートの中でも、子どもたちが多く、にぎやかな写真で、
 毛色が変わっているようです。

 しかし、日本の地域のサイトの中から、よく見つけてくれました…と
 いう気持ちです。

 ちょっと嬉しかったのでご報告まで。」


 WHO(世界保健機関)の認知症に関するレポート (ウエブ版)に掲載された写真は
こちらをご覧ください。Dementiaは認知症の意です。

またこの写真が掲載された[鎌倉介護ガイド]レポートはこちらをご覧ください。

 
「鎌倉子育てガイド」のみなさん、楽しいお知らせ ありがとうございました。

"日本の地域のサイトの中から、よく見つけてくれました…" と入江さんのメールにもありま すが、鎌倉の生活者向けのサイトに掲載された写真が国際的機関のウエブサイトを飾る、鎌倉 で活動する市民団体が同時に世界を舞台に活動することもできる、そういう時代に私たちは 生きている、ということですね。


自分が求めている医療機関を探すことができます
               ―神奈川医療情報検索サービス

神奈川県に所在する医療機関が自ら申告した情報が、神奈川県保健福祉局保健医療部が運営 するサイト「神奈川医療情報検索サービス」におさめられています。このサイトを活用する ことにより、自分が求めているいろいろな条件に合致した医療機関を探し当てることができ ます。

具体的な活用方法は次の通りです。

「神奈川県のホームページhttp://www.pref.kanagawa.jp/」→「健康・福祉・子育て」
→「医療機関・薬局情報」→「神奈川医療情報検索サービス」
→「かながわ医療情報検索サービス(http://www.iryo-kensaku.jp/kanagawa/)」


ここから先はいろいろな探し方が可能です。

病院なのか診療所か(両方共の選択も可能)を指定します。

目的別検索をする場合は
 「医療機関の指定等で探す」
 「がんの治療・手術でさがす」
 「脳卒中の治療・手術でさがす」
 「心臓・血管の治療・手術・検査でさがす」
 「糖尿病の治療でさがす」
等18の目的が用意されています。

さらに、たとえば「医療機関の指定等でさがす」場合は
 「身体障害者福祉法指定医の配置されている医療機関」
 「精神保健指定医の配置されている医療機関」
 「指定自立支援医療機関(精神通院医療)」
 「指定自立支援医療機関(育成医療)」
 「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づく指定病院・応急入院指定病院」

等40の選択肢から、自分の求める医療機関を指定することができます。

「目的」も「指定」も、複数を同時に指定することも可能です。
もちろん、地域や診療日、診療時間に基づいて検索することもできます。



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